ユーロドルの見通しとテクニカル分析
FRBの利上げサイクル終了が意識されるなかでECBは利上げのスタンスを維持している。そして米独の長期金利格差が縮小傾向にある。米欧債券市場の動きに連動しユーロドルは底堅さを維持している。目先の展望は?注目のテクニカルポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
※3月米雇用統計と外為市場の展望についてはこちらのレポートをご覧ください。
※ドル円の見通しについてはこちらのレポートをご覧ください。
米独利回り格差の縮小とユーロドルの上昇
ユーロドル(EURUSD)は現在、1.09台を挟んで売り買いが交錯している。
3月以降、米独の長期金利格差は縮小の傾向にある。この動きに連動し、ユーロドルは上昇トレンドを維持している。米利上げサイクルの終了が意識される一方で、欧州中央銀行(ECB)は利上げスタンスを維持している。ゆえに今は、米欧の政策スタンスの差が意識されやすい状況にある。
政策スタンスの差が意識され米独利回り格差の拡大傾向が続く場合、ユーロドルのサポート水準が1.08レベルから1.09レベルへ切り上がる可能性がある。この状況が確認される場合は、ユーロドルの地合いの強さを市場参加者に意識させるだろう。
ユーロドルと米独の長期金利格差
上下のチャートポイント
ユーロドル(EURUSD)の上昇が続く場合、目先の焦点は1.10レベルのトライおよびブレイクとなろう。今週4日の高値1.0973レベルのブレイクは、1.10トライのシグナルと想定しておきたい。
ユーロドルが1.10台へ上昇する場合は、2月2日の高値1.1032レベルのトライが次の焦点となろう。
MACDでは地合いの強さを示す動きが続いている。だが、トレンドは横ばいへ転じており地合いの強さが後退しつつあることを示唆している。この状況で3月米雇用統計がリスク回避(米金利の上昇/米株安)の要因となり米ドル買いの圧力を高める場合は、本日そして来週以降、10日MA(1.0881レベル)を視野にユーロドルの反落を想定しておきたい。
ユーロドルがこの移動平均線(10日MA)をも下抜ける場合は、フィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準1.0865レベルの攻防が次の焦点として浮上しよう。
なお、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準は “サポート転換” が確認された1.08レベルにあたる。テクニカルの面でも、目先は1.08レベルを重要なサポートポイントと想定しておきたい。
ユーロドルのチャート
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