【ポンド円 (GBPJPY)】今日の取引戦略と注目のチャートポイント
年初から外為市場では英ポンドが上昇している。特に対円では円安も重なり、2%上昇する展開となっている。本日、ポンド円の売買で注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・年初からポンド相場は底堅い展開となっている
・円安もサポート要因となり、対円では2%上昇している
・ポンド円の買いを考える場合は、184.00レベルの攻防に注目したい
・ポンド円の売りを考える場合は、183.30または183.00の下方ブレイクを確認したい
円安にサポートされるポンド円
年初から外為市場では、英ポンドが主要通貨で上昇している。特に対円で上昇幅が拡大している。
対米ドルでの下落を相殺し、ポンド円が2%超上昇する今の状況は、こちらのIG為替レポートで取り上げた円安も下支えの要因となっていることがうかがえる。
ポンド相場の動向:年初来
通貨オプション市場のリスクリバーサルの動向を確認すると、1週間と1か月のそれらでポンド・プットの傾きが後退している(下のチャート、紫矢印を参照)。これらの動きも、短期的なポンド円の地合いの強さを示唆している。
ポンド円とリスクリバーサルのチャート:日足 2023年以降
チャートからもポンド、今のポンド円の地合いの強さが伝わってくる。
直近のポンド円の動向を日足チャートで確認すると、179.00レベルが強固なサポート水準となり、連日で大陽線が示現。そしてテクニカルの面では、昨年の12月以降相場の反発を止めてきた21日EMAだけでなく、短期抵抗ラインをも難なく突破している。
MACDはゼロラインを下回る状況にあるものの、ゴールデンクロスが示現している。年初から続く円売りを受け、地合いの強さが戻りつつあることを示唆している。
ポンド円のチャート:日足
ポンド円の取引戦略:買いのケース
本日、ポンド円(GBP/JPY)の買いシグナルとして注目したいのが、184.00レベルの「サポート転換」である。
昨年12月11日と19日に184.00レベルを上ヒゲで突破する局面が見られた(上の日足チャートを参照)。しかし、ローソク足の実体ベースでの突破には失敗した。
二度同じ展開となった状況(184円の上昇に失敗した状況)は、上値水準としての184.00レベルの存在感を高めた。ゆえにこの水準のサポート転換は、ポンド円がさらに上昇するシグナルとなり得る。
184円前後でのサポート転換が確認される場合は、さらなる上値トライのシグナルを想定した短期の買いを考えたい。
テクニカル面でのターゲットは、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準184.71レベルとなろう(上の日足チャートを参照)。
昨年12月19日の高値184.17レベルの上方ブレイクは、昨年12月11日の高値184.32レベルをトライするシグナルと想定しておきたい。
そして184.32レベルの上方ブレイクは、184.70レベルをトライするシグナルと想定しておきたい。
同時にこの水準(184.70レベル)ではポンド円が反落する可能性を想定し、利益確定の売りも考えておきたい。
一方、ポンド円の反落局面で買いを狙う場合、まずは183.30台で反発するかどうか?この点を確認したい。この水準は昨日の終値の水準であり、本日はこの水準でサポートされている(レポート掲載時点での安値は183.33レベル、上の日足チャート、青ラインを参照)。
ポンド円が183.30台で反発する場合は、短期のポンド買いを考えたい。そして上で述べた184.00以上の水準(184.17レベル、184.32レベル、184.71レベル)では、利益確定の売りを意識したい。
ポンド円の取引戦略:売りのケース
一方、ポンド円(GBP/JPY)の反落局面で売りを考える場合、注目したいのが上で述べた183.30レベルの下方ブレイクである。
ポンド円がこの水準を完全に下方ブレイクした後、反発の局面で183.30レベルの突破に失敗する場合は、下値トライのシグナルと想定しておきたい。
183.30レベルだけでなく、183.00レベルをも下方ブレイクする場合もポンド売りを考えたい。このケースでは比較的大きな陰線が示現することになる。この状況で相場の戻りが限定的となる場合は、今日の地合いの弱さを市場参加者に印象付けよう。
しかし、今は円安優勢の状況にある。この点を考えるならばポンド円の売りは、買いの時よりもより素早い清算を心掛けたい。
ポンド円が183円をも難なく下方ブレイクする場合、テクニカルの面では、直近高安のフィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準182.66レベルまで反落する可能性が出てくる。
なお、4時間足チャートを見ると、184.70レベルが上昇を止める上値の水準へ転換する可能性を示唆していることが分かる。
上で述べたテクニカルの面(フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準)も考えるならば、「ポンド円の上昇→184.70レベルでの反落」が確認される場合、短期の売りを仕掛けるという戦略も考えておきたい。
ポンド円のチャート:4時間足 昨年11月以降
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