ドル円は新たなサポートの水準を探る状況が続く、注目しておきたい3つのポイントについて
外為市場では米ドル安がさらに加速している。この動きを受け、ドル円は今日の東京時間に138.00レベルを完全に下方ブレイクした。筆者が注目している「3つのポイント」をすべて達成する場合は、トレンド転換を意識したい。そのポイントとは?目先、注目しておきたい下値の水準は?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
※ユーロドルとポンドドルの展望についてはこちらのレポートをご覧ください
サマリー
・アメリカの重要な物価指標はいずれもインフレが鈍化の傾向にあることを示した
・米ドル安の進行でドル円は今日の東京時間に138円を完全にブレイクする展開に
・新たなサポートの水準が判明するまでドル円の下落相場を想定しておきたい
・ドル円の下落局面で注目しておきたいチャートポイントについて
戻りの力が弱いドル円
ドル円(USDJPY)は昨日、138.00レベルを下方ブレイクし、安値137.92レベルまで下落する局面が見られた。また、反発の局面では139円の突破に失敗した(高値138.96レベル)。
これらの状況を考えるならば今のドル円は、新たなサポートの水準が判明するまで下落相場を意識する状況にある。
事実、今日の東京時間にドル円は米ドル安・円高がさらに進行したことで138円を完全に下方ブレイクし、安値137.24レベルまで下落する局面が見られている。
ドル円のチャート:15分足
3つのポイント
現在のドル円(USDJPY)の下落相場が始まってから筆者は、以下の3つのポイントに注目している。
1:23年3月の安値129.64レベルを起点とした短期サポートラインの下方ブレイク
2:138.00レベルの下方ブレイクとこの水準の “レジスタンス転換”
3:23年1月の安値127.22レベルを起点とした短期サポートラインの下方ブレイク
すでに、「ポイント1」の状況は確認(達成)された。
現在は、ポイント2で指摘した138.00レベルでの “レジスタンス転換” が発生するかどうか?この点が注目される。
上で述べたとおりドル円の下落が止まらず、今日の東京時間にドル円は完全に137円台の攻防へシフトしている。
下落幅が急速に拡大している状況を考えるならば、調整の反発局面が断続的に入ることが予想される。その局面で138.00レベルのレジスタンスへの転換が確認される場合は戻り売りでドル円の下落相場が続き、「ポイント3」が焦点として浮上すると予想する。
23年1月の安値127.22レベルを起点とした短期サポートラインは今日現在、134円のミドルレベルで推移している。このラインをも下方ブレイクし、上で述べた3つの状況がすべて確認される場合は、ドル円のトレンド転換を想定した取引戦略を考える必要がある。
ドル円のチャート:日足
目先の下値ポイント
本日の東京時間にドル円(USDJPY)は137円台の攻防へシフトし、“サポート転換”の可能性があった137.70レベルをもあっさりと下方ブレイクしている。
また、テクニカルの面では、3月安値129.64と直近高値145.07の半値戻しの水準137.36レベルをも下方ブレイクした。
ドル円の新たなサポートの水準が未だに判明しない状況と、138.00レベルがレジスタンスへ転換する可能性(ポイント2の可能性)を考えるならば、ドル円の137.24レベルの下方ブレイクを意識したい。
実際にこの状況(137.24の下方ブレイク)が確認される場合は、137.00のトライおよびブレイクアウトが次の焦点となろう。
だが、「インフレの鈍化→米金利の低下幅が拡大→米ドル安が加速」という今の状況に加えて、7月27-28日の日銀金融政策決定会合で政策修正が意識されやすいタイミングであること、そして投機筋による円ショートのさらなる巻き戻しも想定する場合、137.00レベルがサポートポイントとして意識される可能性は低い。
よって、ドル円が137.24レベルを完全に下方ブレイクする場合は、136円台の攻防となる展開を想定しておきたい。
テクニカルの面では、今年1月の安値127.22レベルを起点としたもうひとつの半値戻しの水準136.15レベルをトライするかどうか?この点に注目したい。136.00レベル付近のテクニカルポイントということを考えるならば、136.00-15レベルをサポートゾーンと想定しておきたい。
ドル円が上のサポートゾーンをも下方ブレイクする場合は、「ポイント3」の短期サポートラインのトライが現実味を帯びてこよう。
ドル円のチャート:4時間足
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
IG証券のFXトレード
- 英国No.1 FXプロバイダー*
- 約100種類の通貨ペアをご用意
* 英国内でのCFDまたはレバレッジ・デリバティブ取引(英国でのみ提供)での取引実績において、FX各社をメイン口座、セカンダリー口座として使用している顧客の割合でIGがトップ(Investment Trends UKレバレッジ取引レポート 2022年6月)
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。