【ドル円 (USDJPY)】今日の見通しとチャートポイント
ドル円(USDJPY)は150.00-151.90レベルでのレンジ相場が続いている。米債市場は経済指標にらみの状況にある。今日は10月の米住宅関連指標で米金利とドル円が上下に振れる展開が予想される。今日の見通しとチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
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サマリー
・経済指標にらみの米債市場、今日は住宅関連指標が材料視される可能性あり
・ドル円、今日の焦点は150円台の維持となろう
・ドル円が反発する場合は、151.40台と151.70台の攻防に注目したい
調整の円買いでドル円が反落
16日の米債市場では、長期ゾーンの利回りが小幅に低下した。一方、欧米の主要な株価指数も下落したことで、昨日の外為市場は円買い優勢の展開となった。
ドル円(USD/JPY)は、151.40台が目先のレジスタンスとして意識され、安値150.28レベルまで下落する局面が見られた。しかし、21日線(今日現在150.46レベル)でサポートされる状況が続き、調整の範囲内での下落となった。
円相場の動向:11月16日
経済指標にらみの状況が続く米債市場
米労働省が16日に発表した11日までの新規失業保険申請件数(季節調整済み)は1.3万件増の23.1万件と、市場予想の22万件を上回った。
4週移動平均でトレンドを確認すると、申請件数はじわりと増加の傾向へ転じていることが分かる。
米国 新規失業保険申請件数の動向:週次 22年以降
今日は10月の住宅関連指標が発表される。住宅着工件数の市場予想は135.0万件と、前月の135.8万件から減少する見通しである。また、建設許可件数は145.0万件と、前月の147.1万件から減少する見通しとなっている。
住宅市場の動向は、米国の個人消費に大きな影響を与える。10月の小売売上高は7か月ぶりに減少した(前月比0.1%減)。家具・室内装の飾品、スポーツ用品、趣味そして書籍などの消費が減少したことは、長引く高インフレと貯蓄の減少で消費者が支出を抑制していることを示唆している。
ウォルマートのジョン・デイビッド・レイニー最高財務責任者は16日、個人消費に対して慎重な見方を示した。ウォルマート(WMT)の株価は昨日、8%急落した。コストコ (COST)やダラーツリー(DLTR)の株価も下落した。
10月の消費者物価指数(CPI)で示されたインフレの鈍化、同月の小売売上高で示された個人消費の勢いの後退、そして新規失業保険申請件数で労働市場が軟化の傾向にあることも示唆されたタイミングで、住宅関連指標が総じて予想以下となれば、米金利の低下要因となり得る。
米金利の低下幅拡大する場合は、米ドル高の圧力をさらに後退させる要因となろう。
ドル円、今日の見通しとチャートポイント
150.00の下方ブレイクを警戒
ドル円(USD/JPY)は現在、150.00-151.90レンジでの攻防が続いている。
通貨オプション市場のリスクリバーサルの動向を確認すると、じわりとドル・プットへ傾きつつある(下のチャート、黒矢印を参照)。
本日は、上で述べた住宅関連指標の他、FRB高官らの言動も相場の変動要因となる可能性がある。これらが米金利の低下要因となれば、ドル円はサポートの水準として意識されている150.00の下方ブレイクを想定しておきたい。
ドル円とリスクリバーサルのチャート:日足 23年5月
149円台で注目しておきたいチャートポイントは?
本日、ドル円(USD/JPY)が150.46レベルで推移している21日線とフィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準150.15レベルを下方ブレイクする場合は、150.00のトライおよびブレイクアウトを警戒しておきたい。
なお、本日は短期サポートライン(トレンドチャネルの下限)がフィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準と交錯する。
重要なテクニカルラインが重なる150円前半の水準を一気に下方ブレイクし、149円台の攻防へシフトする場合、最初の焦点は50日線の攻防となろう。この移動平均線は今日現在、149.42レベルで推移している(下のチャート、緑ラインを参照)。
ドル円が50日線をも下方ブレイクする場合は、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準149.06レベルの攻防が焦点として浮上しよう。
ドル円のチャート:日足 23年8月以降
反発の局面では151.40台の突破が焦点に
一方、上で述べたサポートの水準が意識され、ドル円(USD/JPY)が反発する場合(150円台の維持に成功する場合)は、新たなレジスタンスの水準として意識され始めている151.40台の攻防が焦点となろう。
三度この水準(151.40台)で反発が止められる場合は、地合いの強さが後退しているシグナルになり得る。
一方、ドル円が151.40台の突破に成功する場合、次の焦点は151.75レベルのトライとなろう。この水準も新たなレジスタンスポイントとなる可能性がある。
なお、今月13日の高値151.91レベルを起点に短期レジスタンスラインが形成されつつある。上で述べた2つのチャートポイントをトライすることなく、このラインでドル円の反発が止められる場合は、地合いの強さがひとまず後退しているシグナルと想定しておきたい。
ドル円のチャート:1時間足 今月13日以降
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