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【ドル円 (USD/JPY)】今日の見通しとチャートポイント

ドル円(USD/JPY)は現在、147.00-148.00レベルを中心に売り買いが交錯している。今日は米国の個人消費支出(PCE)価格指数で上下に振れる展開が予想される。注目しておきたい上下のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

サマリー

・ドル円の上昇局面では、引き続き148.50レベルの攻防に注目したい
・国内金利の動向次第では、ドル円の上値が次第に重くなることが予想される
・ドル円の下落局面では、146.60レベルの攻防に注目したい
・146.60レベルを目指すシグナルとして、147.00-10レベルの攻防に注目したい


上昇局面では148.50レベルのトライが引き続き焦点に

ドル円(USD/JPY)は現在、147.00-148.00レベルを中心に売り買いが交錯する状況にある。

146.60レベルでサポート転換の兆しが見られること、そして21日線と50日線でゴールデンクロスの状況にあることも考えるならば、レジスタンスの水準として意識されている148.50レベルのトライが、引き続き上昇局面での焦点となろう。

ドル円のチャート:日足23年11月以降

ドル円のチャート:日足23年11月以降 TradingView提供のチャートで作成


今日の変動要因は、こちらのIG為替レポートで取り上げた23年12月の米個人消費支出(PCE)価格指数となろう。

特にコア指数でインフレ圧力の根強さが確認される場合は、「米金利の上昇→米ドル買い」の展開が予想される。

米ドル買いにサポートされ、ドル円が148.50レベルを完全に突破する場合は、2つの点に注目したい。突破後にそのまま上昇幅が拡大する場合は、今月19日の高値148.80レベルのトライである(上のチャート、赤矢印を参照)。

もう一つの注目ポイントは、反落の局面で148.50レベルがサポートの水準へ転換するかどうか?この点の確認である。どちらの状況も、ドル円の地合いの強さを市場参加者に印象付けよう。

特に148.50レベルがサポートの水準へ転換する場合は、149円台への上昇とフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準149.15レベルのトライの可能性が高まろう。


じわりと上昇する国内金利

1月の金融政策決定会合で日銀は現行の金融緩和政策の維持を決めた。植田総裁は会合後の記者会見に臨み、2%の物価安定目標について「先行きの不確実性はなお高いものの、見通しが実現する確度は引き続き、少しずつ高まっている」と述べ、金融政策の正常化に向かって着実に歩みを進めていることを示唆した。

国内の金利動向を確認すると、今月の中旬以降、じわりと上昇の圧力が高まっている。日銀会合(植田総裁の会見)の後も上昇基調にある(下のラインチャート、赤枠を参照)。

今後の経済指標や日銀関係者の発言で3月または4月の政策転換(マイナス金利の解除、イールドカーブ・コントロールの撤廃)が強く意識される場合、国内金利は上下に振れながらも緩やかに上昇することが予想される。

米金利の動向次第という面はあるが、国内金利の上昇基調が続けば日米利回り格差の縮小要因となろう。実際にこの状況(日米利回り格差の縮小)が持続的に発生する場合は、ドル円(USD/JPY)の上値を抑制するだろう。

今後、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げ政策に向かう可能性が高いことも考えるならば、ドル円の反発局面では上で述べた各レジスタンスの水準を着実に突破できるかどうか?まずはこの点を確かめたい。

国内金利の動向:日足23年9月以降

国内金利の動向:日足23年9月以降 ブルームバーグのデータで作成

下値トライでは新たなサポート水準の見極めが焦点に

今晩の米個人消費支出(PCE)価格指数が米ドル売りの要因となる場合は、ドル円(USD/JPY)の反落相場を想定しておきたい。

ドル円が下値をトライする局面では、新たなサポート水準の見極めが焦点となろう。

目先、注目される水準がIG為替レポートで何度か取り上げている146.60レベルである。今週24日の下落局面では見事にこの水準のすぐ上で反発し(安値146.65レベル)、サポート転換の兆しが確認された。ゆえにドル円が146円台の攻防となる場合は、146.60レベルの維持に注目したい。

ドル円が146.60レベルを下方ブレイクする場合は、同じくサポート水準へ転換する可能性のある146.00レベルの攻防に注目したい。

ドル円が146円台の維持に失敗しても21日線と50日線を維持する場合は、高値圏での攻防が続く可能性を高めるだろう。今日現在21日線は145.58レベル、50日線は145.44レベルでそれぞれ推移している。

再掲:ドル円のチャート:日足23年11月以降

再掲:ドル円のチャート:日足23年11月以降 TradingView提供のチャートで作成


ドル円が146.60レベルをトライするシグナルとして、147.00-10ゾーンの攻防に注目したい。

植田総裁の会見時に円高へ振れる局面が見られた(23日)。しかし、147.00レベルで相場がサポートされた。そして25日の下落局面でも147.00レベルを維持した。

テクニカルの面では、フィボナッチ・エクステンション100.00%の水準147.10レベルが意識されたと捉えることもできる。

24日の市場で147.00-10のゾーンを下方ブレイクした後にドル円の下落幅が拡大した状況も考えるならば、このゾーンの下方ブレイクは、146.60レベルをトライするシグナルとして想定しておきたい。

ドル円のチャート:15分足23日以降

ドル円のチャート:15分足23日以降 TradingView提供のチャートで作成

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