【ドル円 (USDJPY)】米雇用関連指標にらみの展開が続く / 今日の見通しとチャートポイント
現在の米債市場は雇用関連指標にらみの状況にある。今日は新規失業保険申請件数が材料視される可能性がある。ドル円(USDJPY)の見通しは?注目しておきたい上下のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・ADP雇用統計を受け米債市場では金利が低下、外為市場は米ドル安の展開に
・現在の米債市場は、雇用関連指標にらみの状況にある
・今日は米国の新規失業保険申請件数が材料視される可能性あり
・ ドル円、今日の見通しとチャートポイントについて
米雇用関連指標にらみの展開が続く
9月のADP雇用統計は8万9000人増と市場予想の15万人増を下回り、前月比でマイナスとなった21年1月以降で最も小幅な伸びとなった。
さえない雇用関連指標の結果を受け、米債市場では上昇幅が拡大している10年債利回りと30年債利回りがそれぞれ低下した。
米長期ゾーン利回りのチャート:5分足 昨日の欧州時間以降
前日の8月雇用動態調査(JOLTS)求人件数は予想以上に増加した。強い雇用関連指標に米債市場では長期ゾーンの利回りが上昇で反応した。
直近の動向を考えるならば、現在の米債市場は雇用関連指標の内容で上下に振れやすい状況にある。この点を考えるならば、今日以降の注目材料は、週間の米新規失業保険申請件数と明日の9月雇用統計となろう。
米ドル相場のトレンドは、引き続き米金利の動向に左右されるだろう。
ドル円、今日の見通しとチャートポイント
昨日のドル円(USD/JPY)は、149.00レベルを挟んで売り買いが交錯した。米金利が低下しても下落幅が限定的だった状況は、地合いの強さを示唆している。
今日のドル円は、上で述べた米新規失業保険申請件数で上下に振れる展開が予想される。6月の下旬以降、米新規失業保険申請件数は減少の傾向にある(下チャートの4週移動平均を参照)。
米新規失業保険申請の推移:週次 22年以降
米新規失業保険申請件数で雇用市場の底堅さが確認される場合は、「米金利の反発→米ドルの買い戻し→ドル円の上昇」が予想される。
しかし、150.00レベルを突破した後の急落を考えるならば、市場参加者は150.00レベルおよび今月3日の高値150.16レベルでは、下落の可能性を意識せざるを得ない状況にある。
明日に9月の雇用統計が控えていることも考えるならば、今日のドル円が反発しても150.00前後かその手前で上昇が止められる展開を想定しておきたい。
一方、さえない雇用関連指標が続く場合は、ドル円の反落を予想する。このケースでは10日線(今日現在149.11レベル)の下方ブレイクと149.00レベルのトライを想定しておきたい。
ドル円が148円台の攻防となる場合は、21日線(今日現在148.26レベル)の維持が焦点となろう。21日線の攻防は、148円台の維持を見極める攻防として注目したい。
ストキャスティクスは現在、短期的なドル円の反落を示唆する状況にある。明日の9月雇用統計を前にドル円の調整ムードが高まり、一気に148.00レベルを下方ブレイクする展開となれば、フィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準147.30レベルを視野に下落幅の拡大を警戒しておきたい。この水準(147.30レベル)は、今月3日の下落を止めた経緯がある。
ドル円のチャート:日足 23年6月以降
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