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追加の米景気対策を巡り揺れる市場心理 / ユーロドルは底堅い展開を予想 / ユーロドルのチャートポイント

今日のポイント:『追加の米景気対策の合意について楽観的な観測が広がっている。米株は堅調地合いを維持している。外為市場では米ドル安優勢の展開に。実際に合意が確認されるまで油断は禁物。ユーロドルとユーロ円のチャートポイントは?』詳細はマーケットレポートをご覧ください。

Source: Bloomberg Source: Bloomberg

追加の米景気対策を巡り揺れる市場心理

昨日の米国株式市場では、主要3指数が上昇した。外為市場では米ドル安優勢の展開となった。

今週は追加の景気対策を巡る報道が焦点になるとこのレポートで指摘してきたが、予想通り米議会が休会に入る前に様々な報道が飛び交っている。

現状、ペロシ下院議長やムニューシン財務長官が追加の景気対策について『合意の可能性』に言及していることを米国株式市場は意識している。
実際の合意については、11月3日の米大統領選後になるとの観測が高まっている中でのキーマン達のポジティブな発言は、『米株高→米ドル安』のトレンドを再燃させている。

しかし、マコネル共和党上院院内総務は、近いうちの合意について否定的な見解を示している。これは共和党と民主党の隔たりが未だに埋まっていないことを示唆している。

よって、実際に合意に至ることが確認されるまでは、『米株高の調整→米ドル高』のトレンドへ逆戻りする可能性も常に意識しておきたい。


ユーロドルは底堅い展開を予想

『米株高→米ドル安』のトレンドにサポートされ、ユーロドルはかろうじて1.17台の水準を維持している。

上値は重いが、市場の短期的な展望を反映するリスクリバーサル(1週間)を確認すると上昇基調にある。一方、予想変動率(1週間)は6%台の低水準で推移している。

これらの動向を考え今日のユーロドルは、『米株高が続く限り底堅さを維持するが上昇幅は限定的』という展開を予想する。

ユーロドルの動向

ユーロドルの動向

ユーロドルのチャートポイント

米株高の展開が続く場合、ユーロドルの上値の焦点は1.2011(9/1高値)を起点とした短期レジスタンスラインの突破となろう。このラインは今日現在、1.1795前後で推移している。

1.1800にオファーが観測されていることも考えるならば、1.18手前で上値が抑制される展開を警戒しておきたい。

一方、下値の焦点は1.17台の維持で変わらず。

1.17を下方にブレイクしても、米株高が続く限り昨日の安値1.1683および9月29日の安値1.1659でサポートされ、1.17台へ再上昇する展開を予想する。

ユーロドルのチャート

ユーロドルのチャート

ユーロ円のチャートポイント

一方、ユーロ円だが、ドル円がこう着状態であることを考えるならば、トレンドはユーロドルに左右されよう―

米株高が続く限り円高の圧力が高まる可能性は低い。また、米株高の局面では、ユーロドルの底堅い展開が予想される。

ユーロ円ユーロドルの動きに連動し、上値トライの展開となろう。

今日は124.20レベルの攻防に注目したい。

この水準は9月17日以降、レジスタンスのポイントとして意識されており、テクニカル面ではフィボナッチ・リトレースメント38.20%の水準(124.16)にあたる。また、すぐ上の124.26には21日MAが推移している。

124.20レベルを完全に上方ブレイクすれば、次のターゲットは、フィボナッチ・リトレースメント50.0%の水準124.71および127.07(9/1)高値を起点とした短期レジスタンスラインを想定したい。

一方、下値の焦点だが、9月下旬に相場をサポートし続けた122.50前後の攻防が焦点となろう。米株高の局面では、この水準で反転すると予想する。

ユーロ円のチャート

ユーロ円のチャート

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