ドル円とユーロドルは戻りの高値を探る局面にあり その候補となる水準は?
今日のサマリー。週明けも株高トレンドを維持。株高と米ドル安のセットは変わらず。ドル円の新たなレジスタンスのポイントとして110円が浮上。ユーロドルの新たなレジスタンスのポイントとして1.14が浮上。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
ドル円の戻り高値の候補として浮上してきた110円
週明けの世界の主要な株価指数は、引き続き上昇トレンドを維持した。
米国の株式市場では、ナスダック総合指数が、前営業日比で110.66ポイント高の9924.75と、3カ月半ぶりに過去最高値を更新した。
株高トレンドを受け、外為市場では「株高 → 米ドル安」の展開が続いた。
特に、対日本円で米ドル安圧力が高まった。
下落率が1%を超え、その影響がクロス円へと波及。
その結果、株高トレンドが続いているにもかかわらず、昨日は円高の展開となった。
ドル円のローソク足(日足)を確認すると、110円手前で大陰線が示現している。
7日のレポート「緩和マネーは出遅れ感のあった株式市場へ流入 今週のドル円のポイントは?」で指摘したとおり、目先のドル円は、戻り高値の水準を見極めることが焦点となるが、その水準の候補として110円が浮上してきたことを昨日の大陰線は示唆している。
5日の高値レベル109.80のブレイクは、110円トライのシグナルとして想定したい。
なお、110.00はフィボナッチ・プロジェクション38.20%の水準にあたる。
一方、下値の焦点は108円台の維持となろう。
レジスタンスからサポートのポイントへ転換すれば、上で述べたレジスタンスのポイントを再びトライする展開が予想される。
逆に、あっけなく下方ブレイクする展開となれば、5月の安値105.97レベルを起点とした短期サポートラインの維持が次の焦点として浮上しよう。
このラインは今日現在、107.50レベルで推移している。108.00と107.50にはそれぞれビッドが観測されている。
ドル円チャート
ユーロドルの戻り高値の候補は1.14レベル
一方、ユーロドルの戻り高値の候補として浮上してきたのが1.14レベルである。
今月5日のローソク足(日足)の形状は長い上ヒゲ付きの陰線となった。市場の参加者が1.14レベルをレジスタンスとして意識していることを示唆している。
1.08-1.10のレンジブレイクに加えて、「株高 → 米ドル安」のトレンドがさらに加速している状況も考えるならば、今後も1.14レベルをトライすることが予想される。
この水準をブレイクする場合は、3月10日の高値1.1458のトライが次の焦点となる一方、米ドル安が優勢でも1.14手前で上値が抑制される状況が続けば、この水準が新たなレジスタンスポイントとして意識されよう。
そしてその後は、新たなサポートポイントの水準を探る展開へシフトすることが予想される。
今日の上値の焦点は、1.13台の再上昇となろう。
昨日の高値1.1319を突破する場合は、オファーが観測されている1.1330レベルの攻防に注目したい。
一方、下値トライが続く場合、相場をサポートする水準の候補として、昨日の安値1.1266、ビッドが観測されている1.1250、そしてフィボナッチ・リトレースメント23.60%の水準にあたる1.1239レベルを意識したい。
ユーロドルチャート
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