What is the news?
11/14発表の2019/1期3Q(8-10月)は、売上高が前年同期比2.3%増の54.04億USD、純利益が同2.1倍の6,200万USD。「メーシーズ」、「ブルーミングデールズ」、「ブルーマーキュリー」の主要3ブランドがいずれも堅調に販売を伸ばした。モバイルアプリへの投資などが寄与し、オンラインセールスが好調に推移。オンライン売上高が同2桁増となった。実店舗についても「Growth50」を中心に旗艦店が業績の回復トレンドを維持。既存店売上高は、直営店ベースで同3.1%増、ライセンス加盟店を含めたベースでは同3.3%増となった。粗利益率は40.3%と前年同期から横ばい。資産売却益を税引前で4,200万USD計上したが、前年同期の6,500万USDより少なかった。リストラ費用や税制改革により生じた損益など特殊項目を除くベースの調整後の純利益は同27.7%増の8,300万USD。調整後EPSは0.27USDと市場予想の0.13USDを上回った。
11/3時点、店舗数は2019/1期首から23店舗純増の875店舗となった。そのうち北東部は154店舗、北西部が120店舗、南西部が106店舗、南部が150店舗、バックステージが7店舗、ブルーミングデールズが38店舗、ブルーミングデールズ・アウトレットが17店舗で期首から横ばい。北中部が1店舗純減の122店舗、ブルーマーキュリーが23店舗純増の160店舗だった。5月に買収したSTORYの1店舗も加わった。
How do we view this?
2019/1通期の会社計画を上方修正。前期比横ばいから0.7%増としていた売上高を同0.3-0.7%増へ、ライセンス加盟店を含めたベース既存店売上高を2.1-2.5%増から2.3-2.5%増へ、下限を引き上げた。また調整後EPSは従来計画の3.95-4.15USDから4.10-4.30USDへレンジを引き上げた。通期市場予想は、売上高が同2.0%減の251.19億USD、当期利益は同16.1%減の13.04億USD。NRFは2018年クリスマス商戦(11-12月の小売売上高)を前年同期比4.3-4.8%増の7,174.5-7,208.9億USDと予想。過去5年平均の同3.9%増を上回る見通し。同社も年末商戦に自信を示しており、適切な商品やマーケティング、顧客体験の用意があるという。
配当予想(USD) 1.53 (予想はBloomberg)
終値(USD) 33.08 2018/11/19
会社概要
1830年創業。百貨店の運営を行う。米国内では44州、コロンビア特別区、グアム、プエルトリコで約850店舗を運営する。「メーシーズ」、「ブルーミングデールズ」、「ブルーミングデールズ・アウトレット」、「メーシーズ・バックステージ」、「ブルーマーキュリー」、「メーシーズ・チャイ ナ・リミテッド」などの複数の業態を展開している。さらに、「ブルーミングデールズ」はライセンス契約に基づいてAlTayerグループのAl Tayer Insigniaを通じてアラブ首長国連邦、エルサレム、クウェートでも出店している。
衣類やアクセサリー(男性用、女性用、子供用)のほか、化粧品、家具、その他の消費財など、幅広い商品を販売している。具体的な品揃えは、店舗の規模、商品の品揃え、地域の顧客特性によって差異がある。ほとんどの店舗は、都市や郊外にあり、主に各地の人口密度の高い地域に展開している。2017年の商品別の売上高構成比は女性向けアクセサリー・下着・靴・化粧品・香水が38%、婦人向け衣類が23%、紳士・子供向け商品が23%、家具・雑貨が16%であった。
企業データ(2018/11/20)
ベータ値 0.91
時価総額(百万USD) 10,162
企業価値=EV(百万USD) 14,938
3ヵ月平均売買代金(百万USD) 275.3
【レポートにおける免責・注意事項】
本レポートの発行元:フィリップ証券株式会社〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町4番2号
TEL:03-3666-2101 URL:
http://www.phillip.co.jp/
本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員 庵原浩樹
公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員補 増渕透吾
当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。フィリップ証券は、レポートを提
供している証券会社との契約に基づき対価を得ております。当資料に記載されている内容は投資判断の参考として筆者の
見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身
の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害につ
いても責任を負いません。当資料の一切の権利はフィリップ証券株式会社に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じま
す。
<日本証券業協会自主規制規則「アナリスト・レポートの取扱い等に関する規則平14.1.25」に基づく告知事項>
本レポートの作成者であるアナリストと対象会社との間に重大な利益相反関係はありません。