9日の東京株式市場でサンバイオが4日続伸。前場で1万円の大台に乗せ、後場に入り上げ幅を拡大している。
サンバイオは上場来高値となる9950円で寄り付き、早々に1万円を突破。その後、前場中盤まで1万円を挟む動きとなったが、終盤に1万0200円台に乗せてそのまま前引けとなり、後場では序盤に1万0510円まで上値を拡大した。
午後1時24分現在、前日比640円(6.6%)高の1万0340円で推移。
マザーズ上場銘柄では首位の時価総額は、この日5000億円を突破。2900億円台の2位メルカリに大きく差をつけた。
サンバイオは7日引け後、米国で大日本住友製薬と共同で実施している再生細胞薬「SB623」の慢性期脳梗塞を対象とした第2b相臨床試験に対し、カリフォルニア州再生医療機構(CIRM)から総額2000万ドル(約21億7000万円)の補助金を獲得しており、このうち昨年12月28日付で経過観察終了達成分の補助金100万ドルを受領したと発表した。
昨日はこれ評価した買いが入り、13.45%高で取引を終了。一時、9740円まで上げ幅を拡大し、昨年12月4日に付けた上場来高値9880円を射程圏内に入れていた。
大日本住友製薬は220円(6.09%)高の3830円で取引されている。
再生細胞薬「SB623」
サンバイオは昨年11月に「SB623」の外傷性脳損傷を対象とした日米共同研究での臨床第2相試験で主要評価項目を達成したと発表したことで、株価が大きく上昇した。
同薬の外傷性脳損傷を対象とした日米共同研究での臨床第2相試験は、米国で16年7月から、日本では同年10月から治験が始まった。主要評価項目を達成を受け、まず日本で来年度(2019年2月~)中に同薬の承認申請を行う予定。
同社は昨年11月に三井住友銀行と10億円、三菱UFJ銀行と20億円のコミットメントライン(特定融資枠)契約の締結を発表した。使途は「SB623」の市販後の製造・物流・販売体制の構築。
また、今年度はエクイティファイナンスで110億円を調達している。