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コンソリデーテッド・エジソン(ED)、再生可能エネルギーおよびスマート・ソリューション技術への投資継続、配当金の中長期的な成長性に期待

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BLOOMBERG ED US | REUTERS ED.N

Source: Bloomberg
  • 2019/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比4.5%増、営業利益が同4.1%増、純利益が同0.9%減だったが、調整後純利益は同4.7%増と実質的に増収増益だった。
  • 製品別売上高は、電気・ガス・蒸気が増収だったが、重点戦略分野と位置付ける再生可能エネルギー関連は同6.8%減に留まった。
  • 再生可能エネルギーおよびスマート・ソリューション技術への投資を継続。中長期成長に伴う配当金に期待した投資に妙味があろう。

What is the news?

5/2発表の2019/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比4.5%増の35.14億USD、営業利益が同4.1%増の7.86億USD、純利益が同0.9%減の4.24億USDだったが、子会社のClean Energy Businesses(CEBs)における再生可能エネルギー発電プロジェクトに適用されている税効果会計のHLBV(Hypothetical Liquidation Book Value)法の影響、同社資産価値の値洗い効果などの影響を除いた調整後純利益が同4.7%増の4.48億USDと、実質的に増収増益だった。2019/1以降の電気とガスの単価改訂(値上げ)および年金・退職後給付費用の減少が奏功した。更に、同社は4/18に0.74USDの四半期配当を発表した。

製品別の売上高は、電気が同3.4%増の19.41億USD、ガスが同10.1%増の10.34億USD、蒸気が同2.2%増の3.21億USDと増収だった。その一方で、重点戦略分野と位置付ける再生可能エネルギー関連の非公益事業は、再生可能エネルギー発電プロジェクト収入および同エネルギー大口卸売収入が増加したものの、エンジニアリング・調達・建設サービス収入が減少したために同6.8%減の2.18億USDに留まった。

How do we view this?

2019/12通期の会社計画は、調整後EPSが前期の4.33USDに対して4.25-4.45USDである。ニューヨーク州が「エネルギー改革ビジョン(REV)」を掲げてエネルギーシステム分散化を見据えた改革を推し進めているのに対応して、重点分野として再生可能エネルギーおよび新技術への投資を続けている。再生可能エネルギーは、3年前より分散設置された太陽光発電と蓄電池を組み合わせたシステムを統合制御する「仮想発電所(VPP)」の実証プロジェクトを実施している。新技術は、家庭へのスマート・メーターの設置、および暖房や料理に係るソリューションを提供する革新的なスマート・ソリューション・プログラムの普及を進めている。前期の1株当り配当金は2.86USD(7/9終値基準の年配当利回り3.22%)であるが、これらの投資が奏功すれば中長期的に持続的な配当金の成長も期待できよう。2019/12通期の市場予想は、売上高が前期比2.3%増の126.23億USD、当期利益が同7.2%増の14.81億USDである。

配当予想(USD) 2.96(予想はBloomberg)
終値(USD) 88.72 2019/7/9

会社概要
1997年設立。ニューヨーク州を本拠地とする電力会社で、電力・ガス・その他エネルギー関連製品およびサービスを提供。隣接するペンシルベニア州、ニュージャージー州の一部でも展開している。ニューヨーク市やウェストチェスターでエネルギー供給事業を展開するConEdison of New York(CECONY)、ニューヨーク州南東部やペンシルベニア州を中心にエネルギー供給を行うOrange&Rockland(O&R)、再生可能エネルギー発電所などの開発・保有・運用を行うCon Edison Clean EnergyBusinesses(CEBs)、送電や天然ガスの輸送を行うConEdison Transmission(CET)から構成される。CECONYがグループ全体の売上高の8割以上を占め、ニューヨーク州でのエネルギー供給事業が事業の柱となっている。 CECONYが事業展開するニューヨーク州では、「エネルギー改革ビジョン(REV)」を掲げてエネルギーシステムの分散化を見据えた改革が推し進められており、州政府の分散電源活用推進に関する政策を反映してCECONYもエネルギーシステム分散化への対応を進めている。

企業データ(2019/7/10)
ベータ値 0.49
時価総額(百万USD) 29,535
企業価値=EV(百万USD) 50,465
3ヵ月平均売買代金(百万USD) 164.5

主要株主(2019/7) (%)
1.ブラックロック 8.76
2.VANGUARD GROUP 7.86
3.ステート・ストリート 6.29
(出所:Bloombergをもとにフィリップ証券作成)

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本レポートの作成者:フィリップ証券 リサーチ部
公益社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員 国際公認投資アナリスト 笹木和弘
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