アドテストが高い 米SOX高好感 アップルと和解のクアルコム23%高
・アップルとクアルコムが知財紛争で和解
・SOX3.2%高
17日前場の東京株式市場でアドバンテスト<6857>など半導体関連株が大幅に上昇。スマホ向け通信半導体の知的財産を巡り米国内外で訴訟を繰り広げていたアップル<AAPL>とクアルコム<QCOM>が16日、すべての訴訟を取り下げることで合意したと発表。米半導体株が上伸したことが波及した。クアルコムは前日比23.21%高で引けた。
午前10時15分現在、アドバンテストは前日比115円(3.71%)高の3215円で取引されている。
ディスコ<6146>は660円(3.65%)高の1万8760円、東京エレクトロン<8035>は285円(1.62%)高の1万7895円。いずれの銘柄も年初来高値を更新している。
16日の米株式市場で主要半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は、前日比3.19%上昇した。
アップルVSクアルコム
アップルとクアルコムは約2年前に始まった知財紛争で和解した。特許使用料を過大に請求しているとして、17年1月にアップルがクアルコムを提訴。これに対し、クアルコムもアップルが公正な特許使用料を支払っていないとして、同年4月にアップルを提訴した。
次世代通信規格「5G」の規格策定で中心的な役割を果たしてきたクアルコムとの和解により、アップルは競合他社に出遅れていた「iPhone」の5G対応を強化することが可能になる。アップルはこれまでiPhoneの5G対応時期を明示していなかった。
アップルは昨年9月に発表したiPhoneの最新モデルでクアルコムの通信半導体の採用を見送ったが、同社からの調達を再開する。
また発表によると、クアルコムが保有するスマホ関連特許の使用料などの条件を定めた6年間のライセンス契約をアップルは新規に締結する。
アップルの株価は前日比横ばいで終了。和解の詳細は明らかにされていないが、市場はアップルがクアルコムに歩み寄ったとみている。
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