伊藤忠によるTOB、事前協議なかった デサント表明
・伊藤忠、TOBで出資比率4割目指す
・7月以降、3度の株式の買い増し実施
スポーツ用品大手デサントは31日、筆頭株主の伊藤忠商事がデサント株のTOB(株式公開買い付け)を開始したことについてコメントを発表。TOBはデサントの取締役会に連絡がなく、また事前協議の機会が無いままに実施されたと表明した。
また、伊藤忠による公開買付届出書や関連情報を精査した上で、速やかに見解を公表する予定とした。
さらに、デサントが株式の非公開化を投資ファンドと協議しているとの伊藤忠による指摘について、初期的検討を継続的に行っているものの、現時点で決定した事項はないとした。
伊藤忠は同日、デサントの株式を子会社を通じてTOBで買い増すと発表した。
TOB価格は1株2800円。デサント株の30日の終値1871円に対して約50%のプレミアムを乗せている。期間は1月31日から3月14日まで。
伊藤忠は子会社を通じて最大721万株を取得し、40%まで出資比率を引き上げる方針。
同社は昨年7月以降、3度にわたり株式の買い増しを行ない、それまで25.01%だった持ち株比率を30%に引き上げている。
伊藤忠、デサントの経営に懸念表明
伊藤忠はTOBの背景として、デサントの経営体制に大きな懸念を抱いていることを挙げた。
伊藤忠は発表文で、デサントの企業統治体制を含む経営体制や経営方針に問題があり、結果、企業価値向上が疑問視されると判断したとし、デサントの企業価値向上には資本関係を強化して経営体制見直しと企業統治の再構築を行い、双方が建設的に協議を行える協力関係を構築する必要があると判断したと表明している。
東京株式市場で伊藤忠は前日比12.5円(0.63%)高の1991.5円で取引を終えた。デサントは400円(21.38%)高のストップ高。
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