エーザイ売り止まず、治験中止で連日ストップ安 UBSが投資判断最下位に
・「セル」に2段階引き下げ
・目標株価4600円に下げ
25日前場の東京株式市場でエーザイ<4523>が連日でストップ安売り気配となっている。認知症薬の開発中止を受け、UBS証券はエーザイ株の投資判断を最下位に引き下げた。
エーザイは売買が成立しておらず、売り気配値を制限値幅の下限(ストップ安水準)である前週末比1500円(19.83%)安の6065円に切り下げた。
エーザイと米バイオ医薬品のバイオジェンは21日、開発中のアルツハイマー型認知症の治療薬候補「アデュカヌマブ」の臨床第3相国際共同試験を中止すると発表した。独立データ監視委員会(DMC)が臨床試験での主要評価項目達成の可能性は低いと判断したためという。
これを受け、エーザイは22日、ストップ安となっていた。
エーザイは「アデュカヌマブ」を含む3つの認知症薬候補の試験を進めていた。残る2つは開発を継続する。
相次ぐ投資判断下げ
UBS証券は22日付リポートで、開発中止は驚きだとし、エーザイ株の投資判断を最上位の「バイ」から最下位の「セル」に2段階引き下げた。また、目標株価を従来の1万2500円から4600円に変更した。
同証券はエーザイのアルツハイマー型認知症治療薬の成功確率を75%から5%に下方修正し、業績予想モデルからアルツハイマー型認知症治療薬の貢献をすべて除外した。
これに先立ち、野村証券も治験中止は大きなネガティブサプライズとし、投資判断を「バイ」から「リデュース」に引き下げた。また、目標株価を1万7000円から6000円に変更していた。
22日の米国市場でバイオジェン<BIIB>は4日続落。前日比4.48%安の216.71ドルで取引を終えた。21日は29.23%安で引けていた。
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