ウォルト・ディズニー、テーマパーク事業の長期安定成長に加え、豊富なコンテンツIP資産を活かしたオンライン動画配信に注力。
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- 2019/9期1Q(10-12月)は売上高が前年同期比0.3%減の153.03億USD、純利益が同37.0%減の27.88億USDとなった。
- メディア・ネットワーク事業とテーマパーク&コンシューマ・プロダクツ事業は増収・増益だったが、スタジオ・エンターテイメント事業とコンシューマ・ダイレクト事業は減収・減益だった。
- 2019/9通期の市場予想は売上高が前期比1.7%増の604.60億USD、純利益が同15.4%減の106.55億USDである。
What is the news?
2019/9期1Q(10-12月)は売上高が前年同期比0.3%減の153.03億USD、純利益が同37.0%減の27.88億USDとなった。また、調整後のEPS は1.84USD と市場予想の1.54USD を上回った。
セグメント別の業績では、メディア・ネットワーク事業の売上高が同6.6%増の59.21億USD、営業利益が同7.0%増の13.30億USDで好調持続した。ケーブル・ネットワーク部門は同4.0%増収の同6.3%減益だったが、放送部門が同12.4%増収の同40.2%増益と大きく寄与した。テーマパーク&コンシューマ・プロダクツ事業も売上高が同4.6%増の68.24億USD、営業利益が同10.1%増と堅調だった。テーマパーク訪問客の支出増と宿泊施設の稼働率アップが貢献した。
他方、映像関連のスタジオ・エンターテイメント事業は売上高が同27.3%減の18.24億USD、営業利益が同62.5%減の3.09億USDと落ち込んだが、これは前年同期の「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」大ヒットの反動によるものである。コンシューマ・ダイレクト事業は売上高が同1.4%減の9.18億ドル、営業損失が前年同期の0.42億USDの赤字から1.36億USDの赤字に悪化した。これは、外国為替差損やスポーツ専門チャネルEPSN+への投資拡大や動画配信チャンネルDisney+立ち上げによるものである。
How do we view this?
市場は、直近のFox社からの資産買収を始めとして同社の豊富なIP (intellectual Properties)を活かした新たなオンライン動画配信ビジネスへのフォーカスを評価しているが、トイストーリーやスターウォーズ・ランドなどの新規投入などを通じたテーマパーク事業が、グローバル展開による長期的な成長の重要な柱となり続けるだろう。2019/9通期の市場予想は売上高が前期比1.7%増の604.60億USD、純利益が同15.4%減の106.55億USDである。
配当予想(USD) 1.78 (予想はBloomberg)
終値(USD) 109.20 2019/2/12
会社概要
1923年に設立。子会社、関連会社を通じてメディア・ネットワーク、テーマパーク&コンシューマ・プロダクツ、スタジオ・エンターテインメント(映画・音楽等)、コンシューマ・ダイレクト(オンライン動画配信)&インターナショナルと主要4事業を展開。傘下に米国の主要放送局のひとつであるABCとスポーツ専門放送局ESPNを納め、放送、ケーブルネットワーク、ラジオ、出版、デジタルビジネスを幅広く展開している。1955年にディズニーランドオープン以来、家族旅行やレジャー体験を提供し世界をリード。北米、ヨーロッパ、アジアにてテーマパーク、リゾート施設を展開している。
企業データ(2019/2/13)
ベータ値 0.88
時価総額(百万USD) 162,793
企業価値=EV(百万USD) 184,204
3ヵ月平均売買代金(百万USD) 918.2
主要株主(2019/2) (%)
1.Vanguard Group Inc 7.10
2.ブラックロック 6.22
3.State Farm Mutual Automobile Insurance Co 4.74
(出所:Bloombergをもとにフィリップ証券作成)
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公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員補 増渕透吾
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