ハネウェルインターナショナル、ソフトウエア・インダストリアル・カンパニーへの転換

• 2018/12期3Q（7-9月）は、売上高が前年同期比6.3%増の107.62億USD、事業買収・売却と為替の影響を除くベースで約7％の増収だった。純利益は同73.0%増の23.56億USD、調整後EPSが2.030USDと市場予想の1.993USDを上回った。
• 4事業のうち4事業すべて増収、3事業が増益。機能材料事業は伸び悩んだが、その他事業は堅調だった。
• 2018/12通期の市場予想は売上高が前期比3.1％増の417.86億USD、純利益が前期比3.8倍の62.18億USDである。

What is the news?

2018/12期3Q（7-9月）は、売上高が前年同期比6.3%増の107.62億USD、事業買収・売却と為替の影響を除くベースで約7％の増収だった。純利益は同73.0%増の23.56億USD、調整後EPSが2.030USDと市場予想の1.993USDを上回った。特に、主力の航空宇宙事業とセーフティー・プロダクティブソリューション事業は好調で二桁の増収率となった。

4事業のうち4事業すべて増収、3事業が増益。主力の航空宇宙事業は前年同期比10.2％増収の40.30億USD、純利益が14.2％増の8.91億USDとなった。米国でビジネスジェットのOEM供給やそのアフターサービス、防衛関連、軽自動車ガスターボチャージャーなども堅調だった。住宅・ビルテクノロジー事業は同1.5％増収の25.17億USD、純利益が同2.1％増の4.30億USDとなった。ADIグローバルディストリビューション・ビジネスが伸びた。パフォーマンス・マテリアルズ・アンド・テクノロジーズ事業は同2.7％増収の26.40億USDとなったが、純利益が同0.5％減益となった。子会社であるUOP社のマージンが縮小した。また、生産安全性の保守や効率性の向上に関わる製品やサービスを提供しているセーフティー・プロダクティブソリューション事業は、同11.4％増収の15.75億USD、純利益が同23.0％増の2.62億USDと好調だった。モバイルシフトによる生産性向上ソリューションビジネスが好調だった。

How do we view this?

同社は、IIoT（Industrial Internet of Things：産業IoT）である「コネクテッド・プラント」を打ち出して事業ポートフォリオを再構築、目指すところは、航空機部品などモノの供給者から気象予測のソフト、航空機監視といったサービスの提供者へ、「ソフトウエア企業への転換」である。

　中国経済減速の決算への影響が懸念されるが、IoTや5G時代のデータ経済化の潮流に適応すべく変化を遂げつつある点を評価したい。