シエナ、トランプ政権の5G通信政策積極化を追い風に、パケット・ネットワーキングとソフトウエアで高成長を期待。
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- -2019/10期1Q(2018/11-2019/1)は、売上高が前年同期比20.5%増の7.79億USD、営業利益が同2.9倍の4,794万USDとなった。
- -ネットワーキング・プラットフォーム事業の統合型光通信パケット、ソフトウエア関連事業の「ブループラネット」が大幅増収。
- -今後3年については、パケット・ネットワーキングとソフトウエアのブループラネットの成長に期待。トランプ政権の5G(第5世代移動通信システム)への規制緩和と予算拡大が追い風となろう。
What is the news?
2019/10期1Q(2018/11-2019/1)は、売上高が前年同期比20.5%増の7.79億USD、営業利益が同2.9倍の4,794万USD、純利益が前年同期の▲4.73億USDから3,361万USDに黒字化。調整後の純利益は前年同期比2.4倍の5,280万USD。営業費用の増加率が同8.0%増にとどまり、売上高営業利益率が前年同期の2.6%から6.2%に向上した。
セグメント別の売上高は、ネットワーキング・プラットフォーム事業が前年同期比25.1%増の6.20億USD。統合型光通信パケットが同28.4%増と貢献した。ソフトウエア関連事業が同5.8%増の5,660万USD。「ブループラネット自動化ソフトウエア・サービス」が同59.6%増の1,500万USDと大幅増収となった。メンテナンス支援・訓練、インストール・配備、コンサルティング・ネットワーク設計を含むグローバルサービス事業は同5.0%増の1.01億USDだった。
地域別の売上高は、中南米が同10.7%減の3,090万USDだった一方で、北米が同20.5%増の4.86億USD、欧州・中東・アフリカが同32.1%増の1.29億USD、アジア太平洋が同19.9%増の1.33億USDと堅調。
How do we view this?
2019/10通期の会社計画は、売上高が前期比6-8%増、売上高総利益率が前期の42.5%に対して同水準の42-43%、営業費用が前期の四半期平均2.71億USDから2.55億-2.60億USDへの減少を見込んでいる。更に中期経営計画として3年間の売上高成長率が年率6-8%、2020/10期の売上高営業利益率が15%、3年間のEPS成長率を年率20%以上としているが、特に、3年間のパケット・ネットワーキングが年率8-10%の増収率、同じくブループラネットの売上高が年平均1.00億-1.20億USD(2019/10期1Q年換算額に対して66.7-100%増)である。4/12にトランプ大統領より5G移動通信システム規制緩和発表に加え、FCC(連邦通信委員会)からの周波数割当て入札予定、および地方の通信インフラ改善予算の200億USDが公表されたのは、同社の業績に対して追い風となろう。
終値(USD) 38.40 2019/4/15
会社概要
1992年に設立。通信ネットワークに係るプラットフォーム、サービスおよびソフトウエアを開発・提供し、動画・音声のデータ伝送に関する通信量やスイッチング、データ収集を管理・サポートする。顧客は通信プロバイダー、ケーブル通信業者、大規模ウエブサービスのプロバイダー、海底ケーブル通信ネットワーク事業者、政府機関、企業、研究教育機関など多岐にわたるが、特に、Verizon、AT&T、CenturyLinkのような大企業も同社顧客である。大容量ネットワークのプラットフォームにおける多様な製品ポートフォリオによって、基幹ネットワークからアクセスポイントに至るまで、データ容量拡大、伝送速度の向上、データ通信の規制など、ユーザーの需要変化に応じて動的に対応できる。更に、同社のプラットフォームはハードウエアに留まらず、ソフトウエアを通じて次世代パケット通信や光ファイバーのプラットフォームを管理し、設備の設置まで含めてネットワークの耐用期間を通じて稼働を自動化できる。
企業データ(2019/4/16)
ベータ値 1.06
時価総額(百万USD) 5,989
企業価値=EV(百万USD) 5,964
3ヵ月平均売買代金(百万USD) 101.3
1.ブラックロック 11.48
2.VANGUARD GROUP 8.55
3.BANK OF NEW YORK MELLON CORP 5.04
(出所:Bloombergをもとにフィリップ証券作成)
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公益社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員 国際公認投資アナリスト 笹木和弘
公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員補 増渕透吾
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