Slack Technologies Inc、有償サブスクライバー数は95,000社を超過、2020/1通期ガイダンスでは47-50%の増収を見込む
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- 6/10発表の2020/1期1Q(2-4月)は、売上高が前年同期比66.6%増の1.34億USD、営業利益が同▲3,843万USD、純利益が▲3,333万USDとそれぞれ前年同期の▲2,632万USD、▲2,488万USDから赤字幅拡大。
- 有償サブスクライバー数は95,000社を超過。うちARRが10万USD以上の大口顧客が同84%増の645社と伸びた。純売上継続率は138%。
- 2020/1通期会社計画は、売上高が前期比47-50%増の5.90-6.00億USD、調整後営業利益が▲1.92-▲1.82億USD、調整後EPSが▲0.44-▲0.41USD、計算上の請求額が同40-44%増の7.25-7.45億USD。
What is the news?
6/10発表の2020/1期1Q(2-4月)は、売上高が前年同期比66.6%増の1.34億USD、営業利益が同▲3,843万USDと前年同期の▲2,632万USDから赤字幅拡大、純利益が▲3,333万USDと前年同期の▲2,488万USDから赤字幅拡大。様々な業界・地域で幅広くSlackの採用が伸び、顧客企業のワークフローへの浸透が進んだ。一方、営業費用が同59.2%増の1.54億USDと嵩み営業損益段階から赤字となった。世界のあらゆるビジネスに向けた積極的な販促活動のほか、プラットフォームの強化や機能拡張に向けた研究開発活動が響いた。営業費用の内訳は、研究開発費が5,110万USD、販売・マーケティング費が6,683万USD、一般管理費が3,674万USDであった。株式報酬費用や無形資産の償却費を除いた非GAAPベースの調整後営業利益も▲3,376万USDと前年同期の▲2,021万USDから赤字幅が拡大。
計算上の請求額(Calculated Billings、売上高に繰延収益を加減して平準化した金額)は同47%増の1.49億USD。新規顧客の獲得や既存顧客の取引拡大、大企業の開拓に注力したことで有償サブスクライバー数は95,000社を超過。うち年間経常収益(Annual Recurring Revenue、ARR)が10万USD以上の大口有償サブスクライバー数は同84%増の645社と伸びた。1Q末の純売上継続率(Net Dollar Retention rate)は138%と高水準を維持。
How do we view this?
2020/1期2Q(5-7月)会社計画は、売上高が前年同期比51-53%増の1.39-1.41億USD、調整後営業利益が▲7,700-▲7,500万USD(上場関連費用3,200万USDを含む)、調整後EPSが▲0.20-▲0.19USD。通期会社計画は、売上高が前期比47-50%増の5.90-6.00億USD、調整後営業利益が▲1.92-▲1.82億USD、調整後EPSが▲0.44-▲0.41USD、計算上の請求額が同40-44%増の7.25-7.45億USD、純CFバーンが1.05-1.20億USD(上場関連費用3,200万USDを含む)。4/24–25開催のカンファレンス「Frontiers」では1,500超の顧客企業やパートナー企業が参加。ノードストロームやエレクトロニック・アーツ、HSBC、フォード、Eトレード・ファイナンシャルなどの大口顧客の代表者が登壇した。また、アトラシアン、オクタ、ボックス、ゼンデスク、PagerDuty、AWSなどの企業がパートナーに加わった。
終値(USD)38.62 2019/6/20
会社概要
2009年にTiny Spec, Incとして設立。2014年に現在の社名になった。チームの調整や共有作業をサポートするためのビジネスコラボレーションツール「Slack」を展開。世界150ヵ国以上の60万を超える組織で採用されている。利用者は会計士からカスタマーサポート担当者、エンジニア、弁護士、ジャーナリスト、歯科医、シェフ、ディテクティブ(刑事・探偵)、会社役員、科学者、農家、ホテル経営者、営業担当者まで幅広く、1,000万人以上にのぼる。利用時間は無料版・有料版の合計で週当たり5,000万時間を超える。Slackは、組織内での電子メールによるコミュニケーションに変わる手段として開発された。電子メールとは異なり、アクティビティーの大部分は個々の受信トレイではなくチームベースのチャネルで行われる。また、外部のソフトウェアシステムと統合するためにゼロから設計されているため、他のソフトウェアとの情報の共有や集約、通知の処理を簡潔に行うことができる。サードパーティー製アプリケーションをSlackと連係させるためのアプリのアプリストア「Slack App Directory」には、1,500以上のソフトウェアが登録されている。また、Slackのプラットフォーム機能は、組織の社内開発ソフトウェアとの統合も可能になっている。
企業データ(2019/6/21)
ベータ値 -
時価総額(百万USD) 19,484
企業価値=EV(百万USD) 20,093
3ヵ月平均売買代金(百万USD) -
1.ANDREESSEN HOROWITZ 8.57
2.アクセル・パートナーズ 2.79
3.Butterfield Stewart 0.46
(出所:Bloombergをもとにフィリップ証券作成)
本レポートの発行元:フィリップ証券株式会社〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町4番2号
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公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員補 増渕透吾
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