豪ドル相場と英ポンド相場の展望
新型コロナウイルスを巡る問題が意識され豪ドルは軟調地合いとなっています。一方、この問題とは無縁の動きとなっているのが英ポンドです。これら通貨の短期的な展望は?チャートポイントは?今日のレポートはこの点にフォーカスしました。
豪ドル相場の短期的展望
中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスの感染リスクが意識され、外為市場では豪ドル売り優勢の展開となっている。米中対立リスクが意識される局面でもそうだったが、中国に対するリスクイベントに反応しやすいという点では今回も同じである。豪ドル/米ドル(AUD/USD)のインプライド・ボラティリティを確認すると1週間、1ヶ月ともに上昇傾向にある。一方、シカゴIMMの通貨先物ポジション(非商業部門)の動向を確認すると、一時は6万枚以上積み上がっていたネットショートが、現在では約2万枚まで急減している。これらの状況を考えるならば、豪ドル売り圧力が高まり易い(売りを仕掛けやすい)状況にある。だが、リスク・リバーサル(1ヶ月)に大きな変動は見られない。1週間のそれも一時-3%を超える局面が見られたが、現在は-0.8%付近で推移している。今回の中国リスク(=感染リスク)が下火になるまで、豪ドル相場は軟調地合いが予想される。だが売り一辺倒というよりは、反発の調整を挟みながら上値が抑制される展開を予想する。対米ドルでの下値の焦点は0.68台の維持となろう。0.6825から0.6800にかけては断続的にビッドが観測されている。
豪ドル/米ドルチャート:インプライド・ボラティリティ
豪ドル/米ドルチャート:リスク・リバーサル
ブルトレンドを維持する英ポンド相場
中国リスク(=感染リスク)とは無縁の動きとなっているのが英ポンド相場である。対米ドルで1.29台の維持に再び成功すると、現状1.31台まで反発している。リスク回避局面での米ドル買いや円買い圧力を凌駕している現在の状況を考えるならば、昨年9月以降のブルトレンドが未だ続いていると判断できる。実際、リスク・リバーサル(1週間 / 1ヶ月)は調整の反落局面でも大きな変動は見られず上昇基調を維持している。一方、インプライド・ボラティリティ(1週間)は7%台まで再び上昇してきた。これらの状況を考えるならば、ポンドドル(GBP/USD)は調整を挟みながらレジスタンスポイント1.33を目指す可能性が出てきた。
一方、下値の焦点は引き続き1.29台の維持が焦点となろう。来週には1.1957(昨年9/3安値)を起点とした短期サポートラインが1.29台へと上昇する。このラインと並行する89日MA(今日現在1.2881前後)の存在も考えるならば、1.2800に代わり1.2900を目先の重要サポートポイントとして意識しておきたい。
英ポンド/米ドルチャート:インプライド・ボラティリティとリスク・リバーサル
英ポンド/米ドルチャート
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