徐々に強まるユーロ売り圧力 / 今日のユーロドルは米独の指標データにらみ
今日のサマリー。先週からユーロ相場全体が軟調地合いへ。今日のユーロドルは米国とドイツの指標データにらみ。注目すべきチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。
徐々に強まるユーロ売り圧力
昨日のレポート「米指標データとジャクソンホール / 10%を割り込んだ米株のボラティリティ / ユーロドルは上値の重い展開か」で指摘したとおり、今週のユーロドルは上値の重い展開となっている。
対米ドルだけでなく、ユーロ円やユーロポンドといったユーロクロスでも同じ状況(=ユーロ安優勢の状況)となっていることを考えるならば、現在の外為市場ではユーロ相場全体が軟調な地合いにあると言えよう。
この状況を考えるならば、今週のユーロドルは重要サポートポイントの1.17トライを意識する局面にある。
ユーロ相場のパフォーマンス
今日のユーロドルは米独の指標データにらみ
今日はドイツと米国の指標データが、ユーロドルのトレンドを左右する可能性が高い。
8月の独IFO企業景況感指数(17時発表 / 予想92.0)が市場予想以上の内容となれば、ユーロ買いの圧力が高まることで、昨日上値を抑制した1.1850レベルを視野に上昇幅の拡大を予想する。
しかし1.18ミドル以上の攻防となるためには、米国市場の動向を見る必要がある。
7月の米新築住宅販売件数(23時発表 / 予想78.6万件)と8月の消費者信頼感指数(23時発表 / 予想93.0)が総じて市場予想を上回るならば、米株は上昇で反応しよう。
米金利も同時に反発する展開となれば、米ドル相場は米金利の反発の方に反応しよう。
米金利の反発は米ドル買いの圧力を高めるため、ユーロ買いの圧力が相殺されよう。
このケースでは1.1900手前で上値が抑制される展開を予想する。
一方、良好な指標データに米株のみが反応する場合、ユーロドルは18日高値1.1965を視野に上昇幅の拡大を予想する。
1.1900および1.1960にはオファーの観測あり。
ユーロドルが最も下落するケースは、ドイツと米国の指標データが総じて市場予想を下回る場合だろう。
このケースでは、ユーロ売りと米株高の調整による米ドル買いの圧力が同時に高まる可能性が高い。
市場の短期予測を示すリスクリバーサルが下げ止まっていることを考えるならば、一気に1.16台へ急落する可能性は低い。
しかし、重要サポートポイントの1.1700をトライする可能性は意識しておきたい。
フィボナッチ・プロジェクションの100.0%戻しの水準1.1758のブレイクは、1.1700トライのシグナルとなり得る。
なお、1.1750と1.1700にはそれぞれビッドが観測されている。
ユーロドルのチャート
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