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欧州通貨買いトレンドと英ポンド/米ドルのチャートポイント

現在、外為市場では欧州通貨買いトレンドが鮮明となっています。米債市場が現在の状況を維持する限り、この状況は続くと想定します。詳細は今日のマーケットレポートをご覧ください。かく乱要因はやはりブレグジット関連のネガティブ報道ですね。しかし、こちらは予測不可能です。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

・欧州通貨買いトレンドと英ポンド/米ドルのチャートポイント

16日の海外外為市場は欧州通貨の強さが目立つ一日となった。この日発表された9月米小売売上高が市場予想以下となったこと、そして長引く香港の混乱も意識され米長期金利(以下米金利)は低下した。金利の低下に加え、英EU離脱協定の協議に対する進展期待も合わさり、この日のユーロと英ポンドは米ドルと日本円に対して上昇した。
先週から指摘している米債市場のトレンドパターンだが、10年債先物価格は9月安値(128ドルレベル)と10月高値(132ドルレベル)のフィボナッチ・リトレースメント61.80%水準129ドル台でサポートされ続けている。この状況が続く限り当然米金利の反発も限られる。現在の外為市場で米債動向の恩恵を受けている通貨は上述した欧州通貨-ユーロと英ポンド-である。通貨オプション市場を確認すると、ユーロはコールオーバー(1ヶ月物)の状況にあり、ユーロドルの地合いが好転していることを示唆している。
一方、英ポンドだが、レポート執筆時点ではプットオーバーの状況にある。しかし、今月10日から15日までコールオーバーだった状況を考えるならば、ブレグジット関連でネガティブな報道が無い限り、現在の反発基調が続くと予想する。テクニカル面 ― レジスタンスラインの突破と一目均衡表の三役好転 ― でも英ポンドの強さが確認できる。目先の焦点は、2019年の高安のフィボナッチ・リトレースメント61.80%の水準1.2838レベルの完全突破である。昨日は瞬間的にこのテクニカルポイントの突破に成功した。しかし、ローソク足の実体ベースではレジストされた。リトレースメント61.80%の水準を完全に突破する場合、次の焦点は節目の1.30トライとなろう。尚、1.2900にはオファーが観測されている。

【英ポンド/米ドル】

GBPUSD ポンドドル

・ドル円とユーロドルのチャートポイント

今日のドル円も109.00トライが焦点となろう。トレンドは米金利の動向次第となろう。その米金利だが、今日は主に指標データの内容でトレンドが左右されよう。米金利の低下が続く場合は108円台の維持が焦点となろう。108.40および108.00にはビッドが観測されている。一方、米金利が反発する場合は109.00トライを予想する。この水準にはオファーが観測されている。109円台へ上昇する場合、109.31(8/1高値)が次の上値ターゲットとなろう。109.40にもオファーの観測あり。
ユーロドルは反発基調の維持を予想する。目先の焦点はフィボナッチ・リトレースメント38.20%の水準1.1081の攻防である。昨日はこのテクニカルポイントで上値がレジストされた。本日突破に成功する場合、節目の1.11トライを予想する。上昇要因は弱い米指標データおよびブレグジット関連のポジティブ報道となろう。一方、反落しても上述した通貨オプション市場の動向を考えるならば、下落幅は限定的と予想する。16日に相場をサポートした1.1020の維持が焦点となろう。1.10にはビッドが観測されている。

【ドル円】

USDJPY ドル円


【ユーロドル】

ユーロドル EURUSD

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