米指標データで揺れ動く利下げ予測
米金利は2.0%手前でキャップ状態となっています。2.0%のトライ&突破は指標データ次第でしょう。また、指標データは来年の米利下げの予測も左右するでしょう。詳細はマーケットレポートにて。
・米指標データで揺れ動く利下げ予測
米長期金利(以下米金利)は1.9%台でキャップされ、現在は1.8%台の水準で推移している。FEDの追加利下げ観測が後退していること、リスク回避イベントが発生していない状況を考えるならば、米金利が再び低下基調へ転じても、その幅は限定的と予想される。目下のところ米金利の焦点は、節目の2.0%をトライ&突破するかどうか、この点にある。
米金利のトレンド決定要因は、引き続き指標データとなろう。総じて市場予想を上回るデータ内容が続けば、米金利には上昇圧力が高まろう。金利との相関関係(正の相関)が復活している米ドル相場は緩やかな上昇トレンドを描くだろう。データ内容が強弱まちまちのケースでは、2.0%手前でキャップされる展開を予想する。米ドル相場は売り買い交錯のレンジ相場を形成しよう。一方、冴えない指標データの内容が続く場合、注視すべきは市場が予測する利下げのタイミングの時期である。金利先物市場から算出されるそれを確認すると、10月FOMC直後は2020年3月、先週14日時点では同年6月だった。しかし、現在は2020年4月もしくは同年6月と市場の予測が揺れ動いている。この間、米指標データは強弱まちまちの内容が続いていた。それに伴い市場の観測も揺れている。よって、冴えない指標データが続き、予測される利下げのタイミングが早まれば、米金利の低下幅は拡大しよう。だが、もうひとつの金利低下要因であるリスク回避イベントが発生しない限り、これまでのように1.5%や1.4%の水準を一気に目指す可能性は低いだろう。
・ドル円とユーロドルのチャートポイント
今週のドル円は、米金利の動向でトレンドが左右されよう。その米金利は上記の通り、指標データで上下に振れる展開となろう。良好な指標データが続く場合は2.0%を視野に再び上昇圧力が高まることで、109円台へ上昇する局面が見られよう。このケースでは長い上ヒゲが示現し陰線引けとなった今月12日高値109.30レベルの突破が注目される。これを達成する場合は、重要レジスタンスポイント109.50のトライが次の焦点として浮上しよう。109.00、109.30および109.50にはそれぞれオファーが観測されている。「冴えない指標データ→米金利低下」のケースでは、108円台の維持が焦点となろう。108.23(11/14安値)の下方ブレイクは108.00トライのシグナルとして警戒したい。108.00-20ゾーンには断続的にビッドが観測されている。
今週のユーロドルは、ドル円とおなじく米金利にらみの展開となろう。通貨オプション市場ではユーロのコールオーバーとなっており、リスクリバーサル(1週間 / 1ヶ月)は上昇基調へ転じている。フィボナッチ・リトレースメント61.80%を維持したこと、さらに10日MA(1.1037前後)を大陽線で突破した状況も考えるならば、再び上昇ムードが出始めている。このタイミングで米金利が低下する場合、1.11台への再上昇を予想する。1.1100、1.1120そして重要レジスタンスポイントの1.1180にはそれぞれオファーが観測されている。一方、「良好な指標データ→米金利上昇」のケースでは、上述した61.80%水準1.0993の維持が焦点となろう。このテクニカルを下方ブレイクする展開となれば、10月上旬に相場をサポートした1.0940レベルの維持が次の焦点として浮上しよう。このレベルをも下抜ける場合は、1.09台の維持が焦点となろう。1.10、1.0980、1.0940にはそれぞれビッドが観測されている。
【ドル円】
【ユーロドル】
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