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米景気対策と投資家の心理 / ポンドドルの動向に注目 / ユーロドルの焦点は1.17レベルの攻防

今日のポイント『米国の景気対策は投資家の心理を大きく動かす要因である。米株の反発が続く場合、ポンドドルは1.30レベルの攻防が焦点。一方、ユーロドルは1.17台の回復が焦点となろう。』詳細はマーケットレポートをご覧ください。

Source: Bloomberg Source: Bloomberg
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米景気対策と投資家の心理

昨日の米国株式市場では主要な3指数が大幅に上昇した。

中国の景気回復が進んでいることを好感したアジアおよび欧州の株高と、米国の持続的な景気対策に対する期待が米株のサポート要因となった。

現在、最も注視すべき点は後者の方(追加の景気対策の行方)である。

民主党のペロシ下院議長は28日、ムニューシン米財務長官との間で追加の景気対策を巡る協議をし、合意の可能性があるとCNNの番組で述べた。

28日のレポート『焦点は米景気対策の行方』の項目でも指摘したが、現在の米株が政策相場である以上、追加の景気対策に関するキーマンの言動や新たな報道は、投資家の心理を大きく動かす要因である。

今後もポジティブな報道内容が続けば、米株の調整相場はひとまず終息しよう。それに伴い外為市場では、米ドル安優勢の局面が散見されよう。


ポンドドルの動向に注目

米株の反発ムードが高まってきたことで、本日も米ドル安優勢の展開を想定したい。

注目の通貨ペアは、28日のレポートでも指摘したポンドドルである。

市場の短期予測を反映するリスクリバーサル(1週間および1ヶ月)を確認すると、急速に上昇基調へと転じている。この状況は、短期的にポンドドルが反発する可能性について通貨オプション市場の参加者が意識していることを示唆している。

ポンドドルの短期予測

ポンドドルの短期予測

また、テクニカル面では1.2073(5/18安値)を起点とした短期サポートラインの維持に成功している。

上で述べたリスクリバーサルの動向も考えるならば、ポンドドルは再び1.30レベルの攻防を想定しておきたい。21日MA(1.2955)の上方ブレイクは1.30トライのシグナルとして想定したい。
なお、1.30で上値が抑制される場合は、ダブルトップ形成の可能性を意識する展開となろう。

一方、下値の焦点は、短期サポートラインの維持で変わらず。このラインは今日現在、1.2640レベルで推移している。

ポンドドルのチャート

ポンドドルのチャート

ユーロドルの焦点は1.17レベルの攻防

一方、同じ欧州通貨のユーロだが、対米ドルでのリスクリバーサルを確認すると、ポンドドル程ではないが反発基調にある。

また、1.1610台で連日サポートされた状況も考えるならば、ユーロドルの短期的な反発を予想する。

本日の上値の焦点は、1.17台への再上昇である。今月23日、1.1700を完全に下方ブレイクして以降、一度も1.17台の回復には成功していない。
1.17台へ再上昇する場合は、再び1.17-1.20の

レンジ相場へ戻る可能性が出てこよう。一方、1.17がサポートからレジスタンスへ転換することが確認される場合は、地合いの弱さを市場参加者に印象付けよう。このケースでは、1.16台を下方ブレイクする可能性を意識する必要がある。

ユーロドルのチャート

ユーロドルのチャート

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