米国の大統領選挙は接戦を予想 /ドル円は引き続き104円台の維持が焦点

米国の大統領選挙は接戦を予想

今週最大のビッグイベントは、3日の米国大統領選挙である。

今回の大統領選挙では、民主党のバイデン候補が優勢との論調が米メディアでは多く見られる。また、世論調査でも『バイデン優勢』との結果が多く見られる。

大統領選挙と同じかそれ以上に重要な上院の改選で民主党が過半数を取れば『ブルーウェーブ』となり、バイデン候補が掲げる政策が議会を通る可能性が各段に高まるだろう。

筆者の個人的な予想では、今回の大統領選挙は接戦になると考えている。

その理由は、隠れトランプ支持者の動向を世論調査が正確に把握していない可能性があるからだ。

世論調査は統計的に算出される。その結果は、調査の対象となるサンプル数より内容が大きく異なってくる。最小のサンプル数を1000人以上とし、2016年の大統領選挙で激戦となったミシガン州でトランプ勝利を見事に予測した調査会社がトラファルガー・グループ（Trafalgar Group）である。

同グループの最新予測を確認すると、接戦と言われている6州のうち、ウィスコンシン州を除き、トランプ米大統領の支持率がバイデン候補の支持率を上回っている。

トラファルガー・グループの予想

トラファルガー・グループの予想は、数多ある調査会社のうちのひとつである。

しかし、2016年の大統領選挙と同じく、隠れトランプ支持者の動向を的確に捉えているならば、米メディアや世論調査が示唆する『バイデン優勢』が米国民の民意を反映していない可能性も考えておくべきだろう。

トランプ米大統領が再選する可能性はまだ潰えていないと筆者は考えている。

ドル円は引き続き104円台の維持が焦点

ドル円の予想変動率（1週間）を確認すると11％付近にあり、上昇基調を維持している。今週は変動幅の拡大を意識したい。

焦点は引き続き104円台の維持となろう。先月の29日と30日には、日足ローソク足で長い下ヒゲが示現し、104.00レベルでの米ドル買いの強さをあらためて印象付けた。

104円台を維持する状況が続く場合、反発の圧力が高まろう。このケースでの上値の焦点は、バンドの上限（今日現在104.88レベル）となろう。上限の突破に成功する場合は、105.00を視野に上昇幅の拡大を予想する。

一方、104.00を下方ブレイクする展開となれば、バンドの下限（今日現在103.90レベル）の攻防に注目したい。

ドル円のチャート