調整相場の米国株式とサポートポイント / 英ポンド相場は全面安の展開に 次のサポートポイントは? / ポンド円のチャートポイント
今日のサマリー。米株は株高トレンドを調整する展開となっている。米株高の調整は英ポンド相場の下落要因となる。ポンドドルとポンド円のチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。
調整相場の米国株式とサポートポイント
8日の米国株式市場では、主要3指数が軒並み下落した。
機関投資家がベンチマークとするS&P500指数のボラティリティを確認すると、8%台から20%付近まで上昇している。
3月のコロナショックとは違い、現在は政策相場の状況下にある。
このためボラティリティが拡大しても、政策期待の影響と2018年以降のトレンドパターンを考えるならば、30%前後で再び縮小へ転じると予想する。
調整相場が続く場合、まずは最高値3,588.11から10%下落した水準3,229ポイントの攻防となるかどうか?そしてそのような展開となる場合、この水準付近で反転するかどうか?が焦点となろう。
なお、すぐ下の3,200ポイントは、7月の下旬に相場をサポートし、最高値3,588.11まで上昇する起点となったポイントである。
米国株式の動向
英ポンド相場は全面安の展開に 次のサポートポイントは?
現在の米株の動向が外為市場にあたえる影響だが、米株高の調整は米ドル買い圧力を高めよう。
事実、昨日は日本円以外で総じて米ドル高の展開となった。
特に米ドル買いが進行したのが対英ポンドだった。
調整相場にあるユーロや株式の動向と深く連動している豪ドル以上に、対英ポンドで米ドル高となった事実は、今の英ポンド相場の地合いが、いかに弱いかを示している。
この主因は8日のレポート「ユーロ以上の売り圧力に直面する英ポンド / 市場は英ポンドの短期的な下落を予想」の中で指摘したとおり、英欧の通商協議に対して警戒感が高まっていることにある。
このタイミングで米株高の調整という米ドル買い要因が意識されていることを考えるならば、ポンドドルは引き続き下値トライを警戒したい。
日足チャートを確認すると、すでに節目の1.30を下方ブレイクしている。
よって、上昇トレンドを維持するかどうかの分岐点は、5月18日の安値1.2073を起点とした短期サポートラインの攻防次第である。
だが、このラインをトライする前に注視すべきポイントがいくつかる。まずは1.29台のサポートポイントに注目したい。
それは、21日MAからマイナス2%乖離した水準である。
コロナショック以降、ポンドドルは5月と6月に調整の反落が見られたが、マイナス2%乖離した水準でいずれも反転している。
今日現在、21日MAは1.3175レベルで推移している。現時点でのかい離率はマイナス1.5%。
相場があと0.5%低下するとマイナス2%の水準1.2910レベルへ到達する。
なお、この水準は7月29日に相場をサポートした経緯がある。
まずは1.2910までの下落を想定し、このレベルで一度反転するかどうかを確認したい。
一方、上値の焦点は、1.31台の回復と昨日レジスタンスのラインとして意識された21日MAのトライとなろう。
上で述べた通り、このMAは今日現在1.3175レベルで推移している。
ポンドドルのチャート
ポンド円のチャートポイント
ドル円が106円を挟んでこう着した状況が続いていることを考えるならば、ポンド円はポンドドルの動向に連動しよう。
そのポンドドルで下値トライのムードが高まっていることを考えるならば、ポンド円も下値トライを意識したい。
すでにリトレースメント50.0%の水準137.35を下方ブレイクする展開が見られることを考えるならば、次は5月18日の安値129.27を起点とした短期サポートラインの攻防に注目したい。
このラインは今日現在、136.30レベルで推移している。
また、すぐ下の136.09がフィボナッチ・リトレースメント61.80%の水準であることを考えるならば、136円台の維持が焦点となろう。
一方、調整の反発局面では、昨日NYタイムで上値を抑制した137.80レベルおよび138.20レベルの攻防に注目したい。
ポンド円のチャート
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