ポンド買い優勢の展開は続く / 株高トレンドにサポートされるポンドドル / ポンドドルのチャートポイント / ポンド円のチャートポイント
今日のポイント:『ポンドドルはブレグジットのリスクを無視し堅調地合いを維持。ポンドドルが底堅さを維持する理由。今日のチャートポイントについて。ポンド円のチャートポイントについて』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
ポンド買い優勢の展開は続く
今週15日のEU首脳会議を前に、ポンドドルは底堅さを維持している。
自由貿易協定(FTA)、漁業権、そして北アイルランドの国境問題に絡んだ離脱協定の修正法案など、英国とEU間には解決すべき問題が山積しており、通商協議は難航するだろう。
しかし、市場関係者の短期的な思惑を反映するリスクリバーサル(ポンドドル / 1週間)は、上昇トレンドを維持している。少なくとも、通貨オプション市場の参加者は、今後1週間、ポンドドルが上昇することを予想している。
一部の報道では現在のポンドドルの強さについて、『bulls shrug off Brexit-ブレグジットを無視した強さ』と表現している。
ポンドドルの動向
株高トレンドにサポートされるポンドドル
ポンドドルの底堅さを支える要因のひとつが、株高トレンドである。
ポンドドルと世界の株式(MSCI World Index)の動向を確認すると、トレンドがほとんど一致していることがわかる。この動向は、政策相場(株高→米ドル安)がポンドドルをサポートしていることを示している。
よって株高トレンド、特に米株の上昇トレンドが崩れない限り、ポンドドルは調整の反落を挟みながら、EU首脳会議まで現在の底堅さを維持する展開が予想される。
ポンドドルと株式の動向
ポンドドルのチャートポイント
ポンドドルのチャートポイントだが、1.30台の維持に成功しかつ米株の強さも考えるならば、1.31台のトライが焦点となろう。
1.31台へ上昇する場合は、フィボナッチ・プロジェクションの38.20%の水準1.3143の攻防となるかどうか?この点に注目したい。
一方、下値の焦点は、1.30がレジスタンスからサポートへ転換するかどうか?この点を確認したい。昨日は1.30でサポートされた。この状況が続くならば、上で述べたレジスタンスのポイントを視野に底堅い展開が続こう。
米株高に再び調整の圧力が高まるか、EU首脳会議がポンド相場のリスクイベントとして意識されるならば、1.30を下方ブレイクする展開となろう。このケースでは、5月18日の安値1.2073を起点とした短期サポートラインの維持が焦点となろう。このラインは今日現在、1.2700レベルで推移している。
ポンドドルのチャート
ポンド円のチャートポイント
一方、ポンド円のチャートポイントだが、本日はフィボナッチ・リトレースメントの50.00%の水準137.86の突破が焦点となろう。9日と昨日は、このテクニカルポイントで上値が抑制された。
この水準を突破できるかどうかは米長期金利(以下米金利)の動向次第と筆者は考えている。10月以降、ドル円のトレンドを左右しているのが米金利だからだ。
株高と米金利の反発が同時に発生する場合、ポンドドルの上昇とドル円の上昇が合わさることで137.86の突破に成功し、フィボナッチ・リトレースメントの61.80%の水準139.01レベルを視野に上昇幅の拡大を予想する。
一方、フィボナッチ・リトレースメントの50.00%(137.86)で反落する場合は、10日MA(今日現在136.82前後)の維持が焦点となろう。10月に入り、このMAが相場をサポートする展開が見られる。
ポンド円のチャート
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