根強い投資家のリスク選好スタンス / 米金利にらみの外為市場 / ドル円とユーロドルのチャートポイント
今日のポイント:『投資家のリスク選好スタンスは根強い。外為市場は米金利にらみの1週間となろう。ドル円とユーロドルのチャートポイントについて』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
根強い投資家のリスク選好スタンス
米株の各ボラティリティ指数を確認すると、S&P500のオプション価格から算出されるVIXは20ポイント台の低水準で安定的に推移している。
一方、ナスダック100のオプション価格から算出されるVXNも30ポイント台を下回る展開となっている。
これらの動向は、コロナリスクがくすぶる中でも投資家のリスク選好スタンスが続いていることを示唆している。
コロナリスクは米株安の要因として警戒すべきだが、そのリスクに直面しても欧州株が堅調地合いを維持していること、そして先週の米株の底堅さも考えるならば、『コロナリスク→米株安』による下落は絶好の買い場となる可能性の方が現時点では高い。今週の米株も堅調地合いを予想する。
米株のボラティリティ指数
米金利にらみの外為市場
米株の堅調地合いを想定する場合、今週の外為市場は米長期金利(以下米金利)の動向次第でトレンドが決定されよう。
米金利の上昇が抑制される場合は、株高のみのリスク選好相場となる。この状況下では、米ドル相場に売り圧力が高まろう。
ドル円は103円台への下落、ユーロドルは1.19台の再トライがそれぞれ焦点となろう。
一方、米金利が節目の1.0%へ向けて反発する場合、外為市場では米ドル買い優勢の展開となろう。
このケースでのドル円は105円台の攻防、ユーロドルは1.17台の維持が焦点となろう。
尚、今週の米金利のトレンドは、指標データの内容により左右されると予想する。
米長期金利のチャート
ドル円のチャートポイント
直近のドル円は、短期レジスタンスラインと105.60レベルで上値が抑制され、104円台へあっけなく反落する展開となっている。
この地合いの弱さを考えるならば、今週の米国市場が株高のみのリスク選好相場となる場合、ドル円は米ドル安の圧力により下値をトライする局面が多く散見されよう。
コロナリスクの再燃と米金利の低下が同時に発生する局面では、103円台へ再び下落する展開を想定したい。104.00にはビッドの観測あり。
一方、良好な指標データを背景に米国市場が『株高/金利上昇』のリスク選好相場となる場合は、短期レジスタンスライン(今日現在105.32レベル)と105.60レベルの突破が焦点となろう。
105.50‐60にはオファーが観測されている。短期レジスタンスラインの突破に成功する場合は、106.00を視野に上昇幅の拡大を予想する。
ドル円のチャート
ユーロドルのチャートポイント
一方、ユーロドルだが、市場参加者の短期的な予測を反映するリスクリバーサル(1週間)を確認すると、再び上昇基調へ転じている。21日MA(今日現在1.1783前後)で下値がサポートされている状況も考えるならば、今週は堅調地合いを予想する。
目先の上値の焦点は、1.19台への再上昇である。1.1900にはオファーが観測されている。
1.19台への上昇を達成する場合は、NYクローズで1.19台を維持できるかどうか?この点が次の焦点となろう。
これを達成する場合、節目の1.20を再びトライする可能性が高まろう。
一方、下値の焦点は、上述した21日MA(今日現在1.1783前後)の維持となろう。このMAを下方ブレイクする場合、次の焦点は5日に示現した大陽線の安値1.1709の維持となろう。
ユーロドルのチャート
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