株高と米ドル安のセット相場は変わらず / 豪ドルとメキシコペソのポイントは?
今回のサマリー。株高と米ドル安のセット相場は相変わらず。豪ドルやメキシコペソは株高の恩恵を受けやすい通貨。豪ドルのボラティリティは低下基調にあり上昇幅は限定的となる可能性あり。メキシコペソのチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。
株高と米ドル安のセット相場は変わらず
週明けの米国株式市場は、ハイテク株がけん引役となり主要な3指数は上昇して引けた。
外為市場では米ドル売り優勢の展開となった。
FEDが超金融緩和政策を続ける限り、株高と米ドル安のセット相場も続くだろう。
この恩恵をうけている通貨が豪ドルやメキシコペソであることは、22日のレポート「高まる米ドルと円買いの圧力 米国内の新型コロナウイルス感染者数は増加傾向へ / 株高の恩恵を受けてきた豪ドルやメキシコペソの動向に要注意」で指摘済み。
事実、昨日の豪ドルは対米ドルで再び0・69台へと上昇している。
メキシコペソも対米ドルで買い優勢の展開となった。
米ドル相場のパフォーマンス
低下する豪ドルのインプライド・ボラティリティ
株式の動向でトレンドが左右されている豪ドルとメキシコペソだが、違いもある。
それがインプライド・ボラティリティ(以下ではボラティリティと表記)の動向である。
豪ドルのボラティリティが低下基調にある一方、メキシコペソのボラティリティは24%台と、高い水準を保っている。
実際に豪ドル/米ドルのボラティリティ(1週間)を確認すると、16%台から12%へと低下している。
確かに株高は豪ドル相場のサポート要因だが、ボラティリティの低下傾向を考えるならば、豪ドル/米ドルは、レジスタンスのポイントとして意識されている0.70前後で上値が抑制される展開を警戒したい。
ドル円がこう着状態となっているタイミングで、対米ドルでの上昇が抑制されるならば、豪ドル円の上昇幅の拡大も期待できない。
現状では、6月16日の高値75.00をレジスタンスのポイントとして想定しておきたい。
豪ドル/米ドルの動向
メキシコペソのチャートポイント
対米ドルでのメキシコペソの上値の焦点は、1米ドル=22ペソの攻防となろう。
株高の局面で短期サポートラインおよびフィボナッチ・プロジェクションの61.80%の水準22.17を下方ブレイクする展開となれば、22.00トライを意識したい。
株高トレンドを土台に21ペソ台へ上昇する場合は、フィボナッチ・プロジェクションの100%の水準21.77レベルを視野に上昇幅の拡大を予想する。
一方、下値の焦点は、6月以降相場をサポートし続けている22.80レベルの攻防となろう。
メキシコペソ円だが、ドル円が106.00-108.00でこう着している状態と、上で述べた対米ドルでの上限と下限の水準を考える場合、目先は4.60円台をサポートポイント、5.0円レベルをレジスタンスのポイントとしてそれぞれ想定しておきたい。
6月上旬の動向を考えるならば、5.0台へ到達しても、反落リスクを常に意識したい。
米ドル/メキシコペソのチャート
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