コロナリスクで米ドル買い ポンドドルのトレンドは変異種コロナと通商協議の動向次第 / 豪ドル/米ドルは株式にらみの展開が続く
今日のポイント:『昨日はコロナリスクで米ドル買い。ポンドドルのトレンドは変異種コロナと通商協議の動向次第。豪ドル/米ドルは株式にらみの展開が続く。本日のチャートポイントは?』詳細はマーケットレポートをご覧ください。
コロナリスクで米ドル買い ポンドドルのトレンドは変異種コロナと通商協議の動向次第
昨日の外為市場は、変異種の新型コロナウイルスに対する懸念を背景に米ドル買い優勢の展開となった。しかし、米議会の与野党幹部は20日、追加の景気対策(9,000億ドル規模の景気対策)で合意した。これを好感し米株の下げ幅が急速に縮小すると、一転して米ドル売り優勢の展開となった。
昨日、最も変動幅が拡大した通貨ペアの一つがポンドドルである。変異種コロナで揺れる英国では厳戒態勢が広がっている。これを受け通貨ポンドは、欧州タイムに対米ドルで1.3187まで急落する局面が見られた。しかし、上述した『米景気対策の合意→米株反発』のトレンドに追随し、NYタイムでは一転して1.3496レベルまで急騰する忙しない展開となった。
昨日の動向で分かったことは、ポンドドルの底堅さとそれをサポートしているテクニカル的な要因である。
後者については、11月の中旬からフィボナッチ・リトレースメントの38.2%と50.0%の水準がサポートゾーンとして意識されている。
ポンドドルのチャート
目先、このゾーンをトライする要因として注視すべきは、変異種コロナに関する新たなネガティブ報道と通商協議の合意が失敗に終わることである。
特に警戒すべきは後者の動向である。英国のジョンソン首相は21日、『なお問題が残っている』と発言。EUとの協議が難航していることをうかがわせた。
ブックメーカー(Smarkets)の最新オッズは40%台から58%台まで上昇しているが、先週のオッズと比べると合意の期待は後退している。
変異種コロナに対するリスクが意識されても、通商協議で合意するならばポンドドルは1.35台へ上昇する展開を予想する。
一方、変異種コロナのリスクが意識される中で通商協議が失敗に終われば(またはその可能性が高まる事態となれば)、上述したサポートゾーンを視野に下落幅の拡大を警戒したい。
豪ドル/米ドルは株式にらみの展開が続く
ポンドドルと同じく、昨日は豪ドル/米ドルも大きく動いた。その要因は米株の動向にある。
上述したように景気対策の合意を受け、昨日の米株は急速に下げ幅を縮小した。ダウ平均は前週末比37.4ドル高の30,216.45ドルで引けた。米株の反発に連動し、豪ドル/米ドルも下げ幅を縮小した。
今年の4月以降、豪ドル相場は株高トレンドとの強い相関性(順相関の関係)が見られる。昨日の動きは、この関係性が根強いことをあらためて印象付けた。
ダウ平均と豪ドル/米ドルのチャート
今日の豪ドル/米ドルも株式にらみの展開となろう。
特に米株の動向が注目される。21日にも上下両院で追加の景気対策が採択され可決する見通しとなっている。景気対策への期待が続けば米株が上昇することで、豪ドル/米ドルも上値を目指す展開が予想される。
このケースでの焦点は、0.76台への再上昇と0.7610台で推移している短期レジスタンスラインの突破となろう。
一方、政策期待の後退や変異種コロナのリスクの方が意識される場合、米株は上値の重い展開が予想される。
このケースでは、豪ドル/米ドルも下値をトライする展開となろう。昨日の乱高下の高安から計算されたフィボナッチ・プロジェクションの各水準をサポートのポイントと想定し、どの水準で反転するか?を見極めたい。
豪ドル/米ドルのチャート
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