指標データにらみの1週間 / 米金利の動向次第では「株高で米ドル高」の展開も
今日のサマリー。ベースシナリオは「株高/金利の低下」を背景とした米ドル安トレンドの継続。しかし、米金利が反発基調を維持する場合は、株高でも米ドル高の展開を予想。ドル円のチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。
指標データにらみの1週間
今月8日の大統領令の発動により、トランプ米政権は市場が抱く政策への期待をつなぎとめることに成功した。
米国の株式市場では調整の反落は見られるも、最高値圏での攻防が続いている。
同時に株価に対する警戒感も高まっている。
この点は、実勢相場のボラティリティが低下基調にあることで見て取れる。
今週、株価に対する市場の警戒感が高まるのかそれとも後退するのか?この点を見極める上で米指標データの内容が鍵を握るだろう。
今日は8月ニューヨーク連銀製造業景気指数が発表される。
市場予想は15.0。前回17.2から低下する見通しとなっているが、予想外に市場予想を上回る内容となれば、米株のサポート要因となろう。
米株高トレンドが続く場合、外為市場では「基本的に」米ドル安の展開が続こう。
米株の動向
米金利の動向次第では「株高で米ドル高」の展開も
上で「基本的に」と書いた理由は、米長期金利(以下米金利)の動向にある。
8月7日以降、米金利は0.50%台から0.72%の水準まで反発する展開が見られた。
その過程で米株高でもドルを買う動きが見られた。
超緩和政策の長期化やパウエルFRBが長期金利を一定のレンジで固定するイールドカーブコントロールを導入する可能性がある以上、米金利の反発は限られよう。
目先は0.80%レベルまでの反発を想定し、このレベルを突破する場合は、0.90%台まで米金利が上昇する展開を想定したい。
米長期金利のチャート
ドル円のチャートポイント
今週のドル円は、引き続き新たなレジスタンスのポイントを探ることが焦点となろう。
先週は米株高と米金利の上昇により、107円台へ到達する局面が見られた。
今週も同じ状況が続けば、7月中旬以降、相場の上値を抑えた107.20-50のゾーンでの攻防を予想する。
この水準を突破する場合は108円のトライが再び焦点として浮上するだろう。
米金利が0.50%台から0.70%台まで反発する過程でドル円は、105.30レベルから107.00レベルまで反発した。
米株高の局面で070%から0.90%前後まで反発する場合、108円をトライする展開を想定したい。
一方、これまでのように「株高/金利の低下」が続く場合は、米ドル安による下押しの展開を予想する。
このケースでの焦点は、105.30レベルの維持となろう。
この水準は107円到達の起点となったサポートポイントである。
106.00と105.50にはそれぞれビッドが観測されている。
ドル円のチャート
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