米金利にらみの展開が続くドル円 / EU首脳会議とポンドドル / ポンドドルのチャートポイント
今日のポイント:『米株は堅調地合いを維持する可能性が高い。ドル円は米金利をにらんだ展開に。ドル円のチャートポイントについて。今週はEU首脳会議に注目。ポンドドルのチャートポイントについて』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
米金利にらみの展開が続くドル円
今週の外為市場は、米国の指標データ、EU首脳会議そして米大統領選挙に関する報道にトレンドが左右されると予想する。
ボラティリティ指数が低下基調にあることを考えるならば、今週も米株は堅調地合いとなる可能性が高い。
よってドル円は、米長期金利(以下米金利)にらみの展開になると予想する。
そう考える理由は、10月以降、米株高の局面では米金利とドル円との間に一定の相関関係(順相関)の関係が見られるからだ。この点については9日のレポート『米金利の反発は一服 ドル円の上昇も一服』の項目で指摘済み。
よって、今週もドル円が上値を目指すならば、株高と米金利の反発が同時に発生する局面となろう。
米金利のトレンドは、明日以降の米指標データに左右されると予想する。
ドル円のチャートポイントだが、上値については今月の7日以降、相場の上昇を抑制している106.10の突破となろう。この水準の突破に成功すれば、次の焦点は9月上旬から中旬にかけて相場をレジストした106.30-50のレジスタンスゾーンの攻防に注目したい。106.50にはオファーが観測されている。
一方、下値は104.90台の攻防が焦点となろう。この水準は、先月23日と今月2日に相場をサポートした経緯がある。
ドル円のチャート
EU首脳会議とポンドドル
目下のところ、重要な政治イベントは米国の大統領選挙だが、今週はEU首脳会議(15日~)にも市場関係者の注目が集まろう。
焦点は英国とEUの通商協議だが、自由貿易協定(FTA)、漁業権そして北アイルランドの国境問題と、解決すべき課題は山積している。英国サイドは15日を交渉期限としているが、EUサイドは10月中までを交渉の期限と考えており、協議の難航が予想される。
現在のポンドドルの動向を確認すると、『株高→米ドル安』のトレンドにサポートされ、節目である1.30の突破に成功している。
市場の短期的な思惑を反映するリスクリバーサル(1週間)も上昇基調にあることを考えるならば、EU首脳会議を前にポンドドルは地合いの強さを維持している。
ポンドドルの動向
ポンドドルのチャートポイント
EU首脳会議で協議が難航しても、『株高→米ドル安』のトレンドが崩れなければ、ポンドドルの下落幅は限定的と予想する。このケースでは、1.28台の維持が焦点となろう。
協議が難航しかつ株高トレンド、特に米株高のトレンドが崩れるならば、1.28台のブレイクおよび短期サポートラインの維持(チャート緑ライン)が焦点になると予想する。
一方、予想外にも協議の一部で合意に達する等のポジティブな展開となれば、素直にポンド買いの展開となろう。これは株高要因でもある。
ボラティリティが拡大しやすいポンドドルの特性も考えるならば、このケースでは1.35のトライが焦点となろう。
9月1日に、1.3482で上値が抑制された経緯がある。よってこの水準の突破は、1.3500トライのシグナルとして想定しておきたい。
ポンドドルのチャート
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