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FOMCと米債市場のトレンドパターン

欧州通貨は堅調地合いを維持しています。米金利の反発局面でもドル高トレンドが後退しているタイミングで、再び米金利に低下圧力が高まれば、欧州通貨は緩やかな上昇トレンドを維持するでしょう。まずはFOMCの結果を見る必要があります。焦点はどこに?マーケットレポートをご覧ください。

Source:Bloomberga Source:Bloomberga

・FOMCと米債市場のトレンドパターン

英国下院は29日、ボリス・ジョンソン首相が提出した12月12日に総選挙を実施する特例法案を可決した。支持率で優位に立つ保守党が単独過半数を獲得すれば、一度棚上げにした離脱関連法案をスピード審議で通す可能性がくすぶる以上、英国政治の混迷は続くだろう。しかし、英ポンドは対米ドルで1.28台の維持に成功している。ユーロドルも、29日のレポート「軟調地合いが続く米ドル相場とパウエルFRBのスタンス」で指摘した直近高安のリトレースメント38.20%の水準1.1064レベルを維持している。米ドル高圧力が後退しているタイミングで米長期金利(以下米金利)に再び低下圧力が高まれば、米ドル売り圧力がさらに高まる展開を予想する。
米ドル相場のトレンドは金利動向に左右されよう。その米金利だが、今年に入ってからのFOMCとのトレンドパターンを確認すると、パウエルFRB(以下FED)のスタンスを見極める必要があった1月と、ひとまず利下げを見送った6月に大きな変動は見られなかった(ボックス相場)。だが、この2回以外はすべてFOMC後に金利が低下するパターンが見られる。特に利下げを実施した7月と9月の動向を確認すると、「低下→反発」というトレンドパターンが見られる。最初に低下する理由は、素直にFEDのハト派スタンスを意識した反応である。では、反発の理由は何か?それは、2012年以降「低すぎる水準」を意識するトレンドパターンが未だ続いているからである。その水準とは1.4%レベルである。低すぎる金利水準とは、債券価格に言い換えれば「高すぎる水準」である。その水準とは130-135ドルのレンジである。よって、今回のFOMC後に金利が低下しても10月の反発水準1.5%もしくは2012年以降意識されている反発水準1.4%までが限界と予想する。

【米債市場のトレンドパターン】

The US bond marekts The US treasury yield 米債 米金利

・ドル円のチャートポイント

FOMC後に金利が低下する場合、今年4月以降、日米利回り格差の縮小トレンドに連動しているドル円には反落圧力が高まろう。だが、現時点では株高(=リスク選好相場)の影響が米金利低下の影響を相殺することが予想される。株式市場が堅調地合いを維持する限り、下落幅は限定的となろう。まずは108円台の維持が焦点だが、107円台へ下落しても104.44(8/26安値)を起点とした短期サポートライン(今日現在107.75前後)を下方ブレイクしない限り、緩やかな上昇トレンドの継続を予想する。108.20、108.00にはそれぞれビッドが観測されている。一方、FEDが強気の経済見通しを抱いていることが確認されるケースでは、これまでのトレンドパターンを覆し、FOMC後に金利がさらに反発(=米債ロングの調整が加速)する展開を予想する。このケースでのドル円は、200日MA(109.04前後)の突破および109円台の維持が焦点となろう。109円台へしっかりと乗せてくれば、110円を視野に緩やかな上昇トレンドが続こう。109.10、109.30および109.50にはそれぞれオファーが観測されている。

【ドル円】

USDJPY ドル円

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