米金利が上昇基調を維持しない限りドル安トレンドは続く / 今日のドル円の焦点
今日のポイント:『米株高は今後も続くと予想。この動きに米金利が追随できない限り外為市場では米ドル安トレンドが続くだろう。今日のドル円は米指標データの内容次第で反発する可能性がある。注目すべきチャートポイントは?』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
米金利が上昇基調を維持しない限りドル安トレンドは続く
昨日の米国株式市場は、堅調にスタートし後半に失速、という展開となった。主要3指数は総じて下落して終えた。
一方、米債市場では長期金利(以下では米金利)に大きな変動は見られなかった。
米株のボラティリティ指数は低い水準で安定的に推移している。よって、米株高のトレンドは今後も続くと予想する。
問題は米金利の動向である。株高トレンドに米金利が追随できない状況が続く限り、外為市場では米ドル安優勢のトレンドが続くだろう。
また、一昨日や昨日のように米国市場がリスク回避相場となれば円買いの圧力が高まることで、ドル円は上値の重い展開が続こう。
米長期金利のチャート
今日のドル円の焦点
5日続落中のドル円だが、目先の反発材料として注目したいのが指標データである。
今日もいくつかの指標データが発表されるが、総じて市場予想を上回るならば景気の回復期待を背景に米金利には反発の圧力が高まることが予想される。
また、コロナワクチンの開発に関する新たな報道も米金利の反発要因となろう。昨日の米金利が小幅に上昇した背景には、ワクチン開発への根強い期待があったとの指摘がある。
本日のチャートポイントだが、ドル円が反発する場合は104.20レベル、104.55レベルの攻防となるかどうか?この点に注目したい。
16日からの動向を1時間足で確認すると、これら二つの水準で上値が抑制されていることがわかる。
また、フィボナッチ・リトレースメントをプロットすると、104.20は38.20%の水準、104.55は61.80%の水準にあたる。
米金利が反発することでドル円が104円台を回復する場合は、上記二つのレジスタンスポイントでの攻防に注目したい。
一方、株高のみのリスク選好相場、もしくは米株安と米金利の低下が同時に発生する場合、ドル円は103円台の攻防が続くと予想する。
このケースでの焦点は、今月の6日と9日に相場をサポートした103.15レベルの維持である。
すぐ上の103.20にはビッドが観測されている。103.15の下方ブレイクは、103.00トライのシグナルと想定したい。
ドル円のチャート
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