FEDの政策が転換しない限り米ドル安のトレンドは変わらず / ユーロドルと豪ドル米ドルの焦点
今日のサマリー。米ドル安トレンドは変わらず。米ドル買いは調整の範囲内。株式の動向に敏感なユーロドルと豪ドル/米ドルのチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。
FEDの政策が転換しない限り米ドル安のトレンドは変わらず
昨日の米株は序盤こそ上昇で始まったが、FOMC議事要旨の内容を受け取引終盤に失速。主要3指数はそろって反落した。
FEDが超金融緩和政策を導入して以降、米株が反落する局面では、外為市場で米ドル買いの圧力が高まるトレンドパターンが見られるが、昨日は対先進国通貨を中心に米ドルが買い戻される展開となった。
また、米長期金利(以下米金利)が小幅ながら反発したことも、この日の米ドル相場をサポートした。
しかしFEDが政策を転換しない限り、米株が下落トレンドを形成する可能性は低い。
米金利が反発基調を維持する可能性も低いだろう。
よって、外為市場では米ドル安を軸としたトレンドが継続すると予想する。
米ドル相場のパフォーマンス
ユーロドルの焦点
リスクリバーサル(1週間)は低下基調へ転じつつある。
また、投機筋のユーロ買いポジションが19万枚以上積み上がっている状況やFOMC議事要旨で金利の変動をコントロールする「イールドカーブコントロール」について否定的な見解が示されたことも考えるならば、本日のユーロドルは上値の重い展開を想定したい。
下値の焦点は1.17台の維持で変わらず。
1.17台の攻防へシフトする場合、まずは1.1790レベルで推移している21日MAの攻防に注目したい。
このMAを下方ブレイクする場合、1.1700トライを意識したい。
一方、米株が反発する場合は、今月18日の高値1.1965のトライが焦点となろう。
米株高となっても米金利の反発が続く場合は米ドル買いの圧力も高まるため、1.1900レベルで上値が抑制される展開を想定しておきたい。
ユーロドルのチャート
豪ドル/米ドルの焦点
ユーロドルと同じく株式にらみの展開となっている豪ドル/米ドルは、21日MAの攻防が焦点となっている。
このMAは今年4月以降、相場をサポートする局面が多く見られる。
米株が反発する展開となれば、21日MA前後でサポートされ0.72台の攻防を予想する。
このケースでは18日以降、ローソク足の実体ベースで上値が抑制されている0.7240レベルの突破に注目したい。
これに成功する場合は、昨日の高値0.7275のトライが焦点として浮上しよう。
一方、米株高の調整や米金利の反発が続く場合、0.7166レベルで推移している21日MAの下方ブレイクを予想する。
このケースでの次の焦点は0.7100の維持となろう。
豪ドル/米ドルのチャート
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