トルコリラ、ロシアルーブル、南アランドは対米ドルで売られる展開に / 南アフリカランドのチャートポイント
今日のサマリー。米株高トレンドと米ドル安のトレンドは続く。一部の新興国通貨に対し米ドルは堅調地合いを維持している。南アランドのテクニカルポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。
「米株高→米ドル安」のトレンドは続く
昨日の米国株式市場では、主要3指数が軒並み上昇する展開となった。
追加の景気対策とワクチン開発に対する期待が米株をサポートし、資源株からハイテク株まで幅広い銘柄に買いが入った。
また、7月のISM非製造業景況指数が58.1と、前回の57.1から改善したことも株高要因となった。
政策相場に加えて、良好な指標データが確認される現在の状況を考えるならば、米株高のトレンドは続こう。
このトレンドが大きく崩れない限り、対先進国通貨で米ドル相場には常に売り圧力がかかり続けよう。
米ドル相場のパフォーマンス:対先進国通貨
トルコリラ、ロシアルーブル、南アランドは対米ドルで売られる展開に
しかし、外為市場全体をみると、米ドル安一辺倒というわけではない。
一部の新興国通貨、例えばトルコリラ、ロシアルーブル、南アフリカランドに対し米ドルはむしろ上昇している。
言い換えれば、これら新興国通貨には米ドル安の圧力以上の売り圧力が高まっているということである。
上の3通貨には、個別の売り要因と共通の売り要因がある。
個別の売り要因では、トルコの外貨準備の減少や実質金利のマイナス化が挙げられる。
一方、共通の売り要因としては、コロナショックによる景気の減速、財政の悪化そして連続利下げが挙げられる。
原油価格に再び上昇圧力が高まっている状況を考えるならば、原油価格との相関性が高いロシアルーブルは目先、調整の買いにサポートされる展開が予想される。
一方、7月の株高局面でも米ドル安以上の売り圧力に直面していたトルコリラは、今後も下落トレンドが続く展開を警戒したい。
米ドル相場のパフォーマンス:対新興国通貨
南アフリカランドのチャートポイント
南アフリカランド(以下南アランド)は対米ドルで、レジスタンスポイント17.50レベルで再び上値が抑制されている。
6月の南アランド売りの時は、この水準で反落した。
先月28日から売り一辺倒であること、米株高のトレンドが続いていること、そしてダブルトップを形成するムードが出ていることを考えるならば、ロシアルーブルと同じく、目先は調整の買戻し(南アランド買い)を意識したい。
しかし、株高トレンドが続いても米ドル以上に売られている状況を考えるならば、南アランドの上昇幅は限定的と予想する。
まずは対米ドルで17.00レベルを突破できるかどうか?この点が今後1週間の焦点となろう。
この水準を挟むかたちで、フィボナッチ・リトレースメント38.2%(17.08)と50.0%(116.94)のポイントが展開している。
米ドル/南アランドのチャート
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