金利の反発に対する米ドル相場の反応
リスク選好ムードが高まる中、気になるのは米金利の反発に米ドル相場の反応が鈍いことです。これが一過性の現象なのか否か、この点を確認する必要があるでしょう。ドル円は109.00トライ、ユーロドルは1.1トライが目先の焦点となりそうです。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
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・金利の反発に対する米ドル相場の反応
直近の外為市場で筆者が注視しているのは、米ドル相場全体の動向である。10月の騰落率でそれを確認すると、主要な先進国通貨に対しては、リスク選好相場で売られやすい日本円とスイスフラン以外では総じて米ドル安となっている。一方、主要な新興国通貨に対しては、新たなリスク(シリアリスク)に直面しているトルコリラ、金融緩和の影響と成長鈍化に直面するブラジルレアルとインドルピー以外では、総じてマイナスとなっている。7日以降、根強い米債売り(=米金利の反発)が続いているが、それでも米ドル相場の上昇幅が限定的ということは、現在の外為市場ではリスク性の高い通貨への買い需要が高まっているということだろう。言い換えれば、現在は投資家のリスク許容度が拡大している局面にある、ということである。
米金利が反発局面にあるにもかかわらず、米ドル相場のパフォーマンスが振るわないもうひとつの理由として考えられるのが、将来の米ドル安シグナルである。この点については、現在の状況(=米金利の反発局面でも米ドル高圧力高まらない状況)が続くかどうか、この点を確認する必要があろう。一過性の現象で収束するならば、従来通り「米金利上昇=米ドル高」のトレンドパターンを重視したい。一方、現在の状況が続く場合、追加の利下げ観測が高まっている10月FOMC前後のタイミングが、米ドル安圧力を高めるトリガーなる可能性がある。尚、10月FOMCの利下げ確率(0.25%の利下げ確率)だが、レポート執筆時点では70.8%となっている。
【米ドル相場のパフォーマンス:対先進国通貨】
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【米ドル相場のパフォーマンス:対新興国通貨】
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・ドル円とユーロドルのチャートポイント
今日のドル円は109.00トライが焦点となろう。米国市場でリスク選好相場が続く場合、109円台の攻防へシフトする可能性が出てきた。109円台で注視すべきレジスタンスポイントは109.31(8/1高値)およびオファーが観測されている109.50である。109.00にもオファーが観測されている。一方、米国市場が調整相場(=株安 / 金利低下)となる場合は、108円台の維持が焦点となろう。108.00にはビッドの観測あり。
ユーロドルだが、米金利の反発局面でも21日MA(1.0983前後)を維持した状況を考えるならば、反発基調の維持を予想する。上値の焦点は1.1062(10/11高値)の突破である。これを達成する場合は、1.11を視野に上昇幅の拡大を予想する。1.0970にはオファーが観測されている。1.11にもオファーの観測あり。一方、下値の焦点は上述した21日MAの維持となろう。1.0980から1.0950にかけては断続的にビッドが並んでいる。
【ドル円】
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【ユーロドル】
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