米ドル売りの環境でも根強い米ドル買い圧力
4月に入っても米ドルを買う動きが散見されています。背景にあるのは、新型コロナウイルスの問題と景気の先行き不透明感です。このトレンドは続くのか?今日のドル円の焦点は?詳細はマーケットレポートにて。
米ドル相場の短期予想
市場参加者の思惑を反映する指標のひとつが通貨オプション市場のリスクリバーサルである。ドル円のそれを確認すると、1週間物は上昇基調となっている。一方、ユーロドルの動向を確認すると低下基調となっている。つまり、今後1週間、米ドルは日本円やユーロに対して堅調地合いを保つ、というのが現時点での市場参加者の短期予測である。この予測の背景には、新型コロナ問題による景気の先行き不透明感がある。その点を示唆しているのが、冴えない指標データが発表された後の米ドル買いである。パウエルFRB(以下FED)による超金融緩和政策の導入により、3月のようなヒステリックな米ドル高が発生する可能性は低い。しかし、株安局面や市場予想以下の米指標データが確認される場合、今後も米ドル買い圧力が高まる展開を想定しておきたい。
リスクリバーサル(1週間)
ドル円は108台への攻防シフトが焦点
リスクリバーサルの動向に加え、107.00前後で底堅さが増しているドル円だが、本日は108円台への攻防シフトが焦点となろう。この展開となる場合、今月10日と13日に上値を抑制した108.60レベルのトライおよび突破が焦点となろう。すぐ下の水準108.50にはオファーが観測されている。108.60レベルの突破に成功する場合、次の焦点は109.00のトライとなろう。FEDによる超緩和政策の影響を考えるならば、本日は109.00レベルまでの上昇が限界と予想する。一方、下値の焦点は107円台の維持で変わらず。106.90から107.00のゾーンにはビッドの観測あり。
ドル円
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