『米株高/金利の上昇』で米ドル買いのトレンドは変わらず / ドル円のチャートポイント
今日のポイント:『”米株高と米金利上昇”の局面で米ドル買いというトレンドは変わらず。今後の米ドル相場のトレンドは米金利にらみの展開に。ドル円のチャートポイントについて』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
『米株高/金利の上昇』で米ドル買いのトレンドは変わらず
昨日の米国株式市場では、新型コロナウイルスのワクチン開発期待が高まり、ダウ平均の上げ幅は一時1,600ドルを超える局面が見られた。
一方、米債市場では長期金利(10年債利回り)が0.975%まで急反発し、1%台を視野に上昇トレンドが続いている。
『米株高/金利の急上昇』を受け、外為市場では米ドルを買い戻す動きが強まった。
FEDの金融緩和政策によって米ドル安の圧力が高まりやすい環境にある中で、米ドル買いの圧力を高める要因は米長期金利(以下では米金利)の上昇である。
米上下両院の改選で大規模な財政政策を指向する民主党の圧勝シナリオが崩れても金利の上昇基調が続いているということは、現在の米債市場は景気の回復の方を強く意識した調整相場(行き過ぎた米債ロングを解消する相場)であると考えられる。
景気の回復と労働市場の安定を目指すFEDが、金利の上昇トレンドを看過する可能性は低い。よって、米金利の低空飛行状態が続く可能性は高い。
だがその一方で、景気の回復期待を背景とした米金利の急反発という局面はこれから何度も見られよう。それに伴い米ドルを買い戻す動きも見られよう。
米長期金利のチャート
ドル円のチャートポイント
昨日のドル円は、105.64レベルまで上昇する局面が見られた。大陽線の示現による急反発で、目先のサポートポイントは103.00レベルとなる可能性が出てきた。103.00にはビッドが観測されている。
一方、上値の焦点は108.16(7/1高値)を起点とした短期レジスタンスラインの攻防が焦点となろう。昨日はこのラインで見事に上値が抑制された。
また、本日このラインは105.45前後で推移している。株高トレンドが鮮明になっている現状を考えるならば、短期レジスタンスラインの突破は米金利の動向次第となろう。
昨日の上昇がワクチン開発の報道に反応した一時的な上昇ならば、本日は米債を買い戻す動きが優勢となろう。このケースでは、短期レジスタンスラインの付近でドル円の上値が抑制される展開を予想する。
一方、米株高に連動し金利の上昇基調が続く場合は、レジスタンスラインの突破に成功するだろう。このケースでは106円台の上昇が焦点となろう。
10月の戻りを抑制した106.10レベルでの攻防となるかどうか?まずはこの点を注視したい。
ドル円のチャート
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