欧州通貨の地合いは弱い / ユーロ以上に軟調地合いの英ポンド相場 / ポンドドルのチャートポイント
今日のサマリー。昨日は米ドル安優勢となるも、欧州通貨の地合いは弱い。9月以降、英ポンド相場に売り圧力が高まっている。ポンドドルのチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。
欧州通貨の地合いは弱い
9日の米国株式市場は、主要3指数が反発した。米長期金利もリスク選好の流れに乗り反発したが、上昇幅は限定的だった。
外為市場では、米株高を背景に米ドル安優勢の展開となった。
対先進国通貨では日本円以外の通貨で米ドル安となったが、パフォーマンスを確認すると、対欧州通貨での下落幅は限定的だった。
これは、言い換えれば欧州通貨の地合いの弱さを示している。
米ドル相場のパフォーマンス
ユーロ以上に軟調地合いの英ポンド相場
9月以降、ユーロドルは調整圧力(下落圧力)に直面している。
しかし、そのユーロ以上の売り圧力に直面していのが英ポンド相場(以下ポンド)である。
実際、ポンド/ユーロ(GBP/EUR)は9月以降、1.63%下落している。
また、市場の短期予測を反映するリスクリバーサルを確認すると、ポンドドルのそれは1週間および1ヶ月ともに低下基調を辿っている。
これらの状況を考えるならば、ポンドドルは調整の反発(買戻し)を挟みながらも、下値をトライする局面にある。
英ポンド相場のパフォーマンス
ポンドドルのチャートポイント
昨日は、21日MAからマイナス2%かい離した水準1.2910を下方ブレイクする局面があった。しかしその後は米ドル安がサポート要因となり、1.30台へと反発。
日足ローソクでは長い下ヒゲ付きの下陰陽線となった。下落局面での下陰陽線は反発のシグナルとなりうる。
本日、ポンドドルのサポート要因としてECBイベントに注目したい。
7日のレポート「高まるユーロドルの反落リスク」のところで指摘したとおり、ラガルドECBがユーロ高について懸念を表明すれば、ユーロ売り圧力がさらに高まるだろう。
この展開となれば、ユーロ売りがポンドドルをサポートするだろう。
このケースでの焦点は、今月8日のNYタイムに上値を抑制した1.3050レベル、および1.31台の回復となろう。
ユーロ売りに加えて、米株の反発を背景とした米ドル安が合わされば、1.31台へ再上昇する可能性がある。
このケースでは、21日MAが推移している1.3175のトライが焦点として浮上しよう。
一方、下値の焦点は、昨日の下落を止めた1.2882レベルの攻防となろう。
この水準を下方ブレイクする場合は、サポートとしてもレジスタンスとしても意識される局面が多く見られた1.2800レベルが次の下値ターゲットとして浮上しよう。
ポンドドルのチャートポイント
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