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ユーロドル (EURUSD):今週の見通しとチャートポイント

今週のユーロドルは、米経済指標の内容でトレンドが左右されると予想する。短期サポートラインを下抜ける状況にあることを考えるならば、今のユーロドルはさらなる下値トライを意識する状況にある。注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

※今週の外為市場の焦点とドル円の見通しは、「こちらのレポート」をご覧ください


サマリー

・今週のユーロドルは、米経済指標の内容にトレンドが左右されるだろう
・なぜなら米独利回り格差の動向は、米経済指標の影響を受けやすい状況にあるからだ
・短期サポートラインの下方ブレイクは下値トライのシグナルにとなろう
・注目しておきたい上下のチャートポイントについて


短期サポートラインを下方ブレイク

ユーロドル(EUR/USD)は現在、日足ローソク足の実体ベースで短期サポートラインを下方ブレイクする状況にある(下の日足のテクニカルチャートを参照)。

重要なテクニカルラインの維持に失敗したことは、ユーロドルがさらに下値をトライするシグナルになり得る。

ユーロドルのトレンドは、米独の長期金利格差の動きに影響を受けている(下のラインチャートを参照)。

米債市場は現在、経済指標にらみの状況にある。こちらのレポートで取り上げた米国の経済指標が長期金利の上昇要因となる場合は、米独利回り格差の拡大とそれに伴う米ドル買いを受け、ユーロドルは下値をトライすることが予想される。

ユーロドルと米独利回り格差のチャート:日足 23年5月以降

ユーロドルと米独利回り格差のチャート:日足 23年5月以降 ブルームバーグのデータをもとに作成 / 米独利回り:10年債利回り


ユーロドル(EUR/USD)が下落トレンドを維持する場合、まずは8月25日の安値1.0766レベルのトライが焦点として浮上しよう(日足のテクニカルチャート、黒矢印を参照)。

ユーロドルが1.0766レベルを下方ブレイクする場合は、1.07台の維持が焦点として浮上しよう。

次回の9月理事会(9月14日)での利上げ確率が20%台まで後退している状況で、強い経済指標など米ドル買いのきっかけが生じる場合、ユーロドルは1.07の水準をも下方ブレイクすることが予想される。

ユーロドルが1.06台の攻防へシフトする場合は、5月31日の安値1.0635レベルを視野に下落幅の拡大を想定しておきたい。

ユーロドルのチャート:日足 23年3月以降

ユーロドルのチャート:日足 23年3月以降 TradingView提供のチャートで作成


反発局面での焦点は

一方、さえない米経済指標やFRB高官のハト派発言などで米長期金利が低下する場合は、米独利回り格差の縮小によるユーロドル(EUR/USD)の反発相場が予想される。

このケースでは、10日MA(今日現在1.0831レベル)と21日MA(今日現在1.0880レベル)の突破が焦点となろう。ユーロドルがこれら移動平均線の上方ブレイクに成功する場合は、新たなレジスタンスの水準として明確になってきた1.0950-60ゾーンをトライする可能性が高まろう(上の日足チャート、赤ラインを参照)。

一方、2つの移動平均線のどちらかでユーロドルの戻りが止められる場合は、地合いの弱さを市場参加者に印象付けよう。このケースでは、1.07の下方ブレイクと下値トライを意識する状況が続くと予想する。

なお、21日MAが推移している1.0880レベルは、先月31日以降レジスタンスの水準として相場の戻りを止めている(下の1時間足チャートを参照)。

一方、10日MAが推移している1.0830レベルは、サポートからレジスタンスへ転換する可能性がある水準として注目しておきたい。(下の1時間足チャートを参照)。

これら直近の動向も重視するならば、ユーロドルの反発局面ではやはり10日MAと21日MAの攻防が焦点となろう。

ユーロドルのチャート:1時間足 8月30日以降

ユーロドルのチャート:1時間足 8月30日以降 TradingView提供のチャートで作成

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