ドル円の見通しとテクニカル分析
ドル円(USDJPY)は、再び新たなレジスタンスの水準を探る展開へ転じている。今週もアメリカ経済指標にトレンドが左右されるだろう。注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
※今週の外為市場の展望についてはこちらのレポートをご覧ください
上昇幅は限定的か
今週のドル円(USDJPY)は、上で述べたアメリカ経済指標の内容にトレンドが左右されると予想する。
リスクリバーサルの動向を確認すると、1ヶ月(1M)と3ヶ月(3M)はともにドルプットの傾きが後退基調にある。しかし、ドルプット優勢の状況は続いており上昇幅の拡大を意識するムードではない。
一方、予想変動率は1ヶ月(1M)と3ヶ月(3M)で共に低下基調にあり、落ち着いた推移となっている。これらの動向を考えるならば、ドル円の上昇幅は限られる可能性がある。
リスクリバーサルと予想変動率の推移
133.80レベルの突破
しかし、テクニカルの面では21日MA(132.23レベル)にサポートされ100日MA(133.07レベル)を大陽線で突破するなどドル円(USDJPY)の地合いの強さがうかがえる。MACDも地合いの強さが戻りつつあることを示唆している
目先の焦点は3月高安の半値戻し133.80レベルの攻防だが、本日東京時間に早くもこのレベルを突破する局面が見られる。この水準(133.80レベル)を日足ローソク足の実体ベースで完全に突破する場合は、リスクリバーサルや予想変動率の状況にも変化が生じる可能性があろう。
ドル円が133.80レベルの攻防を制してさらに上昇ムードが高まる場合、次の焦点はフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準134.75レベルのトライおよびブレイクとなろう。このテクニカルポイントをも上方ブレイクする場合は、135円台への再上昇が見えてこよう。
反落の局面では21日MAの維持が焦点に
一方、こちらのレポートで述べたアメリカの経済指標が総じて予想以下となれば、米債市場では景気の先行きリスクが意識され、ドル円(USDJPY)の反落が予想される。
上のケースでの焦点は、21日MA(132.23レベル)の維持となろう。先週13日から14日にかけてこの移動平均線での “サポート転換” が確認されている。再びの反落局面で同じ状況が発生する場合は、21日MAレベルでの地合いの強さを市場参加者に印象付けよう。
一方、ドル円が21日MAをあっさりと下方ブレイクする場合は、短期サポートラインを視野に下落幅の拡大を想定しておきたい。このラインは今週、131.40レベルから131.65レベルで推移する。
ドル円のチャート
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