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中国の指標データとオセアニア通貨の動向

今週の焦点は米中の指標データです。内容次第で各市場のトレンドを左右するでしょう。そして注目すべき通貨はオセアニア通貨-豪ドル&NZドルです。対中関税「第4弾」発表後、これら通貨は対米ドル&円で下落基調となっています。詳細はマーケットレポートをご覧ください。

Source:Bloomberg

Analysis Highlights

・中国の指標データとオセアニア通貨の動向

トランプ米大統領による対中関税「第4弾」の発表を受け、中国リスクが再燃している。上海総合指数は2日、2,867ポイントと6月11日以来の水準まで急落。一方、通貨人民元(オフショアCNH)は対米ドルで6.9826まで下落し、重要ポイント1米ドル=7.0元の水準に迫る勢いである。このような状況の中、今週注視すべきは中国の指標データである。今日の7月Caixinサービス部門購買担当者景気指数(PMI)を皮切りに重要指標データが順次発表されるが、総じて市場予想を下回る場合、中国リスクを背景にグローバル株式の下落と米長期金利(以下米金利)の低下を予想する。外為市場では円高圧力が高まろう。
円相場以上に注視すべきは、中国リスクに敏感なオセアニア通貨-豪ドルとNZドルの動向である。対中関税「第4弾」発表以降の対米ドル騰落率を確認すると、NZドルはマイナス0.52%、豪ドルに至ってはマイナス0.82%下落している。一方、対円でもNZドル円がマイナス2.56%、豪ドル円が2.77%と下落幅が拡大中。これら通貨の売り圧力を高めているもう一つの要因が金融政策である。今週6-7日、豪準備銀行(RBA)とNZ準備銀行(RBNZ)はそれぞれ金融政策会合を開催する。RBAは政策金利を1.00%に据え置く見通しとなっている。しかし7月の議事要旨では、国内経済活性化のため必要であれば追加利下げを行う用意があると指摘。金利先物市場では、今年10月以降の追加利下げを織り込み始めている。FED同様、RBAが将来の追加利下げについて明確なシグナルを発信してくるならば、豪ドルは対米ドル&円で下落トレンドが続こう。一方、RBNZは今週の会合で政策金利を1.50%から1.25%へ引き下げるだろう。この点は市場も織り込んでいるため、焦点はRBA同様、追加利下げのスタンスを表明してくるかどうかである。RBNZがこのシグナルを発信する場合、NZドルは豪ドル以上に下落幅が拡大する展開を予想する。

【オセアニア通貨の騰落率】

AUDUSD AUDJPY NZDUSD NZDJPY 豪ドル NZドル

・ドル円とユーロドルの展望

今週のドル円も米金利にらみの展開が続こう。米金利のトレンドは米中の指標データに左右されよう。低下トレンドを辿る場合、ドル円は下値トライを予想する。テクニカル面ではフィボナッチ・プロジェクション161.80%の水準106.44前後の維持が焦点となろう。このテクニカルポイントの下方ブレイクは、106.00トライのシグナルとして意識したい。106.50および106.00にはそれぞれビッドが観測されている。一方、上値の焦点は10日MA(108.03前後)を視野に戻り高値の水準を見極めることにある。注視すべきポイントは、破られるまで相場をサポートしてきた107.20および2日の大陰線高値107.56の突破となろう。
ユーロドルも金利にらみの展開が続こう。米金利の低下トレンドが続く場合は、10日MA(1.1123前後)の突破および先月31日の大陰線高値1.1162トライの展開を予想する。1.1160レベルを完全に突破する場合は、1.12台への再上昇が次の焦点として浮上しよう。1.1140-50ゾーンにはオファーの観測あり。1.1200にもオファーが観測されている。一方、米金利が反発する局面では下値トライを予想する。1日安値1.1025の維持が焦点だが、このサポートポイントの下方ブレイクは心理的節目1.10トライのシグナルとなろう。

【ドル円】

USDJPY ドル円


【ユーロドル】

ユーロドル EURUSD

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