焦点は中国の貿易統計
米中対立リスクは小康状態。今日は中国の7月貿易統計が焦点です。特に輸入の動向に注目しています。人民元安を容認した(せざるを得なかった)最大の理由は中国国内の需要が減少していることにあると考えるからです。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
Analysis Highlights
・焦点は中国の貿易統計
7日の主要な株価指数は総じて上昇した。米国株式ではダウ平均こそ小幅に反落したが、その他の主要指数は反発し、株安圧力は後退しているかに見える。しかし、S&P500指数のボラティリティ(20日間の標準偏差を年率換算した値)は急上昇中。一方、ナスダック100を原資産としたハイテクセクターのボラティリティ指数VXNは米中対立リスクが再燃して以降、リスク回避圧力が高まる25ポイントを突破する動きが見られた。これらの状況を考えるならば、米中対立に関するネガティブ報道、トランプ米大統領の突破的なツイートそして人民元の基準値を注視する状況が続こう。これらがリスク要因として意識されない場合、主要な株価指数は買い戻し優勢の展開を予想する。このケースでの外為市場は米金利の動向でトレンドが左右されよう。昨日のように、米金利の反発圧力が勝る展開ならば米ドル高優勢を予想する。新興国通貨には売り圧力が高まろう。ドル円は堅調地合い、ユーロドルは軟調地合いを予想する。一方、米金利の低下圧力が勝る場合は逆の展開を予想する。警戒すべきは上記3つの材料がリスク要因として意識されるケースである。この展開となれば、リスク回避相場(=株安/米金利の低下)を背景に外為市場では「円高/新興国通貨安」の展開となろう。
本日、米中対立関連でもうひとつ注視すべきイベントがある。それは7月の中国貿易統計である。中国当局が人民元安を容認している最大の理由は国内経済の低迷にある。この点を端的に示しているのが輸入の減少、つまり内需の縮小である。市場予想はマイナス8.3%(前年比)と6月のマイナス7.3%(同)からさらに低下する見通しとなっている。輸入の減少傾向が確認される場合、中国経済の景気減速が意識されることでリスク回避ムードが再び高まる展開が予想される。このケースでの外為市場では円高優勢の局面が散見されよう。特に中国リスクに敏感であり且つ金融緩和スタンスを鮮明にしているオセアニア通貨に対して円高が加速する展開が予想される。
【S&P500】
・ドル円とユーロドルの展望
米金利の低空飛行状態が続いていることから、今日のドル円も上値の重い展開を予想する。目先、注視すべきレジスタンスポイントは106.50だが、この水準を突破しても107.00前後でレジストされる可能性が高い。107.00および107.10にはオファーが観測されている。一方、下値トライの場合、最も注視すべきポイントは105.50レベルの攻防である。昨日は105.48でサポートされたが、反発圧力が弱いことを考えるならば105.00トライを常に警戒すべきフェーズにある。105.45下にはストップが観測されている。また、105.00にはビッドが観測されている。
ユーロドルは引き続き米金利にらみの展開が続こう。昨日は十字線が示現。1.12ミドル以上からのユーロ買いには市場のためらいが見られる。米金利の低下圧力が高まるケースでは、1.1260および1.1280レベルの突破が焦点となろう。これらの水準ではオファーが観測されている。一方、米金利の上昇圧力が高まるケースでは下値トライを予想する。テクニカル面での焦点は21日MA(1.1149前後)の維持となろう。1.1150にはビッドの観測あり。
【ドル円】
【ユーロドル】
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