米金利にらみのドル円とユーロドル
米株高維持にもかかわらずドル円は109円前半で上値が抑制され続けています。米金利が2.0%の水準をトライ&突破できない限り、ドル円の上昇幅も限定的となるでしょう。米金利の動向はユーロドルのトレンドも左右するでしょう。詳細はマーケットレポートにて。
・米金利に左右されるドル円
ドル円は、108.00-109.50のレンジで売り買い交錯の状況が続いている。米株が最高値圏での攻防を維持しているにもかかわらずドル円の上値が抑制されている主因は、節目の2.0%をトライすらできない米長期金利(以下米金利)の動向にある。実際、11月以降の相関係数を確認すると、ドル円と米金利は0.924と高い。一方、ドル円とS&P500指数は0.371と明確な正の相関(株高→ドル円上昇の関係)は確認できない。これらは散布図のデータのバラツキ度合いからも確認できる。散布図チャートをみると、米株より米金利の動向がドル円のトレンド決定要因となっていることがわかる。
その米金利だが、今日は住宅関連指標と米中通商協議に対する思惑によりトレンドが左右されよう。良好な指標データを背景に米金利が反発する場合、ドル円は109円台をトライする展開を予想する。だが、米金利が2.0%の水準をトライもしくは突破しない限り、上述したレンジ相場は継続するだろう。109.10から109.50にかけては断続的にオファーが観測されている。一方、米指標データが総じて市場予想を下回るケースでは、108.23(11/14)ブレイクおよび108.00トライを警戒したい。だが、米中通商協議に対する楽観的な観測をさらに後退させるキーマン達の言動や報道がなり限り、108円台は維持すると予想する。108.20にはビッドが観測されている。108.00にもビッドの観測あり。
【ドル円】
・ユーロドルは1.11の攻防が焦点
現在、積極的にユーロを買う材料は見当たらない。しかし、通貨オプション市場の動向を確認すると、引き続きリスクリバーサル(1週間 /1ヶ月)は上昇基調を維持している。米金利の上昇圧力が後退して以降、リスクリバーサルが現在の状況へ転じた状況を考えるならば、ドル円と同じくユーロドルも米金利にらみの展開が続こう。上値の焦点は1.11の攻防である。昨日は1.1090で上値がレジストされ長い上ヒゲが示現。1.11手前での売りの強さを再確認できた。1.1100にはオファーが観測されている。一方、良好な指標データを背景に米金利が反発するケースでは、調整の反落(=ユーロ売り/米ドル買い)を予想する。10日MA(1.1039前後)の維持に成功する場合、反発基調維持のシグナルと捉えたい。尚、1.1010にはビッドが観測されている。1.10下にはストップの観測あり。
【ユーロドル】
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