米景気対策の動向に振り回される米ドル相場 / 低下圧力が後退する米金利とドル円の関係 / 豪ドル/米ドルやユーロドルへの影響は限定的 ドル円のチャートポイントについて
今日のポイント:『トランプ米大統領の発言に振り回される米ドル相場。ドル円は米金利の動向に左右される局面にある。ドル円のチャートポイントについて』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
米景気対策の動向に振り回される米ドル相場
昨日の外為市場は、米株高を背景に米ドル安優勢の展開となった。
トランプ米大統領が航空会社や中小企業に対する追加の景気対策を実施するよう議会に求めたことが伝わると、米株は軒並み上昇。ダウ平均は500ドル超の上げ幅となった。
追加の景気対策を巡り二転三転するトランプ米大統領の発言に米ドル相場は振り回される状況となっている。
だが、一部ではあるが景気対策が実施される可能性が高まってきたことで、米株は堅調地合いを維持しよう。外為市場では米ドル安優勢の展開を予想する。
低下圧力が後退する米金利とドル円の関係
米株高の局面では、『米ドル安』が外為市場のベースシナリオである。
このシナリオを崩すならば、それは米長期金利(以下では米金利)の上昇となろう。
その米金利だが、今年の8月以降、低下圧力が後退している。昨日は株高を背景に0.797%まで上昇する局面が見られた。
今年の6月中旬以降、0.80%でキャップされる展開となっている。この水準を突破するようだと、6月上旬に見られたように金利が急反発する可能性が高まろう。
米長期金利のチャート
豪ドル/米ドルやユーロドルへの影響は限定的
一方、株式市場との連動性が高い豪ドル/米ドルや金利との連想性が薄れているユーロドルの動向を確認すると、ドル円ほど米金利の影響は受けていない。
事実、昨日の豪ドル/米ドルは0.48%の上昇、ユーロドルは0.22%の上昇と、豪ドルおよびユーロ買い優勢(米ドル安優勢)の展開となった。また、ポンドも対米ドルで0.32%上昇した。
これら通貨ペアとドル円を比べると、ドル円は株式よりも米金利の動向でトレンドが決まりやすい局面にあると言える。
最後にドル円のチャートポイントだが、米金利の反発が続く場合は、9月に相場の上昇を抑制した106.30-50のレジスタンスゾーンを突破できるかどうか?に注目したい。このゾーンにはオファーが観測されている。
106.30-50の突破に成功すれば、107.00トライの可能性が高まろう。
一方、下値の焦点は105.30レベルの攻防に注目したい。先月の24日以降、このレベルを下抜けると買い戻される展開が続いている。
105.50から105.30にかけてはビッドの観測あり。
ドルストレートのパフォーマンスチャート
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