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米中関連報道と米株の動向

目先注視すべきは、米中関係に関する報道や要人発言と米株の急落リスクです。前者は期待と悲観が入り混じる状況が今後も続くでしょう。一方、後者はボラティリティの動向が気になるところです。詳細はマーケットレポートをご覧ください。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

・米中関連報道と米株の動向

24日の米国市場は「株安/金利低下」の展開となった。米ドル相場のトレンドに大きな影響を与える長期金利(以下米金利)が低下した主因は、市場予想を下回った9月消費者信頼感指数だった。FEDのスタンスがハト派へ転向して以降、指標データが米金利のトレンド決定要因であると、このレポートで再三指摘してきたが、昨日の動向で改めてその点が確認できた。そして昨日の外為市場が総じて米ドル安となった事実を考えるならば、米金利の動向が米ドル相場のトレンドを左右する状況も続いている。
今後ドル円のトレンドを見極める上で、米中リスクの変遷と米株の急落リスクにも注視する必要があろう。10月に開催予定の米中閣僚級協議に対して期待感が高まる中、トランプ米大統領は昨日の国連演説で中国との貿易問題に言及し、「米国にとって不利となる取引は受け入れない」とあらためて中国をけん制した。23日のレポート「再び低下する米金利 欧米の指標データに注目」でも指摘した通り、やはり米中対立問題については常に変遷するということを強く意識しておきたい。その内容によりリスクセンチメントも常に変化しよう。そのセンチメントの変化は米株のトレンドを左右する。目先、特に注視すべきは米株の急落リスクである。この点も23日のレポートで指摘したが、S&P500 指数のボラティリティは「低すぎる水準」の6%を視野に低下トレンドを維持している。また、対中国リスクに敏感なナスダック100(ハイテクセクター)は昨日、約1.4%下落した(主要3指数の中で下落率トップ)。そして、この指数のオプション取引価格から算出されるボラティリティ(VXN)は、今月5日以来となる21ポイントの水準まで上昇する局面が見られた。25ポイントの突破は、原資産(ナスダック100)の下落シグナルとして警戒すべきだろう。米株が再び調整圧力に直面する場合、外為市場では円高圧力が高まろう。

【ナスダック100とボラティリティ】

ナスダック100 Nasdaq100 VXN

・ドル円とユーロドルのチャートポイント

今日のドル円は、米国市場の動向にトレンドが左右されよう。重要指標データの発表が予定されていないことを考えるならば、米金利は株式動向に左右されよう。その米株だが、S&P500指数は重要サポート2,960レベルで底堅さを維持している。調整の反発となれば米金利もその動きに追随しよう。ドル円も反発しよう。このケースでは、今週に入り相場をレジストしている107.80のトライが焦点となろう。このレベルにはオファーの観測あり。一方、米株が続落する場合は下値トライを予想する。ビッドが観測されている106.80、106.70および106.50が下値のチャートポイントとなろう。
ユーロドルも米金利にらみの展開は変わらず。米株が続落する場合、「米金利の低下→ユーロドルの続伸」を予想する。上値のチャートポイントは21日MA(1.1027前後)および短期レジスタンスライン(1.1067前後)の攻防となろう。1.1080から1.1100にかけては断続的にオファーが観測されている。一方、下値の焦点は重要サポートポイント1.0920の維持で変わらず。ビッドが観測されている1.0950のブレイクは1.0920をトライするシグナルとして警戒したい。尚、1.0930および1.0920にもビッドの観測あり。

【ドル円】

USDJPY ドル円


【ユーロドル】

EURUSD ユーロドル

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