政策相場にサポートされる英ポンドと豪ドル / ドル円は108.00の攻防が焦点
今日のサマリー。政策相場が英ポンドと豪ドルをサポート。米中の対立リスクが水面下でくすぶっている。しかし、現在は政策相場がリスク要因を飲み込む展開となっている。ドル円は108円台への上昇が焦点。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
政策相場にサポートされる英ポンドと豪ドル
昨日の外為市場は、米株高を受け円安優勢の展開となった。
特に円安が加速したのが、対英ポンドだった。
現在、英ポンドを積極的に買う材料はないが、この日は米ドル安にサポートされポンドドルが上昇。
これにつれてポンド円も133.88まで上昇した。
しかし、レジスタンスのポイントとして意識されている134.00の突破には失敗した。
株高トレンドが続く場合、ポンド円の焦点は134円台の再上昇となろう。
一方、株高の調整局面では132円台の維持が焦点となろう。
円相場のパフォーマンス:対先進国通貨
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また、オセアニア通貨での円売りも見られた。
これらの通貨は、対米ドルでも上昇した。興味深い動きと言える。
なぜならオセアニア通貨、特に豪ドルは中国リスクに敏感な特徴を持つ。
その中国は現在、香港問題を受け、国際社会から厳しい目を向けられている。
今後注視すべきは米国サイドの動きである。
今回の問題を受けトランプ米政権は、香港への輸出優遇措置の一部を取り消した。
その対象となったのが防衛関連だが、昨年度の米国から香港への輸出額は約240万米ドルであり、今回の取り消しが米中双方の経済に悪影響を与えることはない。
しかしポンペオ米国務長官は、今後の情勢次第では対中強化策を進めていくスタンスを示している。
中国サイドの報復の可能性も考えるならば、香港問題が発端で米国との対立が激化するリスクが水面下でくすぶっている。
よって、現在は豪ドルを積極的に買う状況にはない。
しかし、実際には豪ドルが買われた。
これは、FEDの超金融緩和政策が演出している政策相場の影響がいかに大きいかを示している。
この点は、上述した英ポンドの上昇にも言える。
オセアニア通貨のパフォーマンス(ドル円との比較)
ドル円は108.00の攻防が焦点
株高を土台とした円安、というトレンドパターンが続いている。
本日のドル円は108.00の突破と、それを達成した後、108円台を維持できるかどうか?これらの点が焦点となろう。
108円台へ上昇する場合、昨日のレポート「株高でも米ドル全面安とはならず / ドル円とポンドドルのチャートポイントは?」でも指摘したとおり、108.20レベルの攻防が焦点となろう。
この水準にはオファーが観測されている。
108.20レベルをブレイクする場合、次のターゲットは、6月9日に大陰線が示現した時の高値108.54レベルとなろう。
上値トライの局面では米ドル安圧力も高まる。不意の反落を常に意識したい。
一方、下値の焦点は107円台の維持となろう。
107.20から107.00には断続的にビッドが観測されている。
ドル円のチャート
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