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2年前のVIXショックの時と似ているか?

米国ウィークリー2020年2月26日号

Source: Bloomberg
  • 思い起こせば2年前の2月、米国株式市場は「VIXショック」による相場下落のさなかにあった。2017/12にトランプ減税法案が可決されたことが好感され、ダウ工業株30種平均株価(NYダウ)が1/26に26,616ドルまで上昇。しかし、2/2発表の1月の雇用統計で平均時給の伸びが予想を上回る伸びが示されてFRBの利上げペース加速の見方が広まり、米長期金利の大幅上昇が株式相場の下落を引き起こした。VIX指数(株価の変動性の予想を示す指数で上昇すれば相場の変動に対する市場の警戒感が高く、低下すれば低いとされ、「恐怖指数」と呼ばれている)が2/6に50%を超える水準まで一時的に上昇。NYダウは4/2に1/26高値から3,272ドル安の23,344ドルまで下落し、2018年の最安値を付けた。
  • そして2020年の今年、昨年12/22に米中貿易摩擦において第1段階の合意に達した旨の発表がなされた後、1/15に合意文書への署名が行われた。これが企業活動における不安心理を和らげる効果があったと考えられ、1月の米国経済指標は景気の上向きを示すものが相次ぎ、1/17にNYダウが29,373ドルまで上昇。1月下旬以降の新型肺炎の感染拡大に対しても、好調な米国経済と企業業績の増益見通しに加え、FRBによる短期国債買い入れやレポ市場への大量の流動性資金供給といった後押しもあり、2/12に29,568ドルまで上昇した。
  • しかし、新型肺炎に伴う中国のサプライチェーン分断などの影響もあり、2/21発表の2月の米購買担当者景気指数(PMI)の総合およびサービス業が景気の拡大・縮小の境目となる50を下回った。それに加え、新型肺炎の感染が韓国やイタリア、イランに拡大したことが伝えられたことから、2/24にVIX指数が昨年1/3以来の25%超えまで上昇。NYダウは2/24までの2日間で1,259ドル下落した。この動きは2年前のVIXショックの後を辿るような動きに繋がるのだろうか?
  • 今回のVIX指数の上昇は、米国金利が全般的に低下する中、特に10年国債利回りが3ヵ月物国債利回りを下回る逆イールド現象が米国経済の景気後退懸念と受け取られたことが要因として挙げられる。この点で2年前のVIX指数の上昇とは要因が異なる。また、株式市場がトランプ大統領の大統領選再選または中道派の民主党候補者の躍進を織り込む中、左派のサンダース候補が民主党予備選で躍進していることも株価の変動性を大きくする要因となり得よう。
  • 2年前のNYダウは4月以降、10月上旬まで上昇基調を辿り、10/3に年間高値26,951ドルを付けた。米国株は秋に向けて好調さを取り戻すのだろうか?

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(2/24現在)


主な企業決算の予定
●2月25日(火):セールスフォース・ドットコム、パブリック・ストレージ、アメリカン・タワー、メーシーズ、ホーム・デポ

●2月26日(水):Lブランズ、テクニップFMC、クラウン・キャッスル・インターナショナル、アパッチ、アンシス、マリオット・インターナショナル、ユニバーサル・ヘルス・サービシズ、TJX、JMスマッカー、ロウズ、ブッキング・ホールディングス、PSEG、アメレン、ナイソース

●2月27日(木):オキシデンタル・ペトロリアム、エジソン・インターナショナル、マイラン、モンスタービバレッジ、ライブ・ネーション・エンタテインメント、オートデスク、フリアーシステムズ、ディスカバリー、センプラ・エナジー、CBREグループ、NRGエナジー、ベストバイ、センターポイント・エナジー、クアンタ・サービシーズ、ペリゴ、ニールセン・ホールディングス

●2月28日(金): EOGリソーシズ、AES

●3月2日(月):デンツプライ・シロナ、エバシー、JDドットコム

主要イベントの予定
●2月25日(火)
・クラリダ米FRB副議長の講演
・米大統領選、 民主党指名獲得争う候補者による討論会(サウスカロライナ州)
・米主要20都市住宅価格指数 (12月)、米FHFA住宅価格指数 (12月)、米消費者信頼感指数

●2月26日(水)
・米新築住宅販売件数(1月)

●2月27日(木)
・米シカゴ連銀総裁、メキシコ市でのイベントに参加
・米新規失業保険申請件数(22日終了週)、米耐久財受注 (1月)、米GDP(4Q、改定値)、米中古住宅販売成約指数 (1月)

●2月28日(金)
・米セントルイス連銀総裁の講演
・米個人所得・支出 (1月)、米卸売在庫 (1月)、米ミシガン大学消費者マインド指数 (2月)

●2月29日(土)
・米大統領選、サウスカロライナ州予備選(民)

●3月2日(月)
・マークイット米国製造業PMI(2月)、建設支出(1月)、ISM製造業景況指数(1月)

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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