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悪材料への抵抗力をテストする局面か?

米国ウィークリー2020年1月28日号

Source: Bloomberg
  • 中国の春節(旧正月)を前にして武漢で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の拡大が想定外の速度で進んだ。1/27現在、中国本土の死者数は武漢市中心に56人以上に達し、日本で4例目の感染が確認され、米国でも3人の感染が確認された。このほかにも香港、タイ、韓国、台湾、マレーシア、オーストラリア、シンガポールなどでも感染が報告された。米国株式市場は、ダウ工業株30種平均株価(NYダウ)で1/17に29,373ドルの史上最高値を付けた後で下落に転じ、1/24に28,989ドルの週足安値を付けた。中国売上比率が高い銘柄、観光業への悪影響に伴う空運株やカジノ・ホテル株、安全資産の国債買いからの長期金利低下に伴う金融株、および燃料需要減少や景気先行き懸念からの原油先物価格値下がりを受けてのエネルギー株など、幅広い業種が売られた。
  • FRBが短期金融市場への資金供給を年明け後も連日実施しバランスシートを拡大する中、割高な水準に買われ過ぎていると市場参加者が感じていたのだろうか。それでも機会損失に係る「買わざるリスク」が意識されて相場が上昇してきたのが直近の状況だったのかも知れない。相場が下落しても不思議ではないと思いつつも「まだはもうなり、もうはまだなり」という心境もあるだろう。2018年のNYダウが1月下旬から「VIXショック」によって1/26の26,616ドルから2/9の23,360ドルまで急落したのとタイミングが類似している。当時と現在とではFRBの資金供給やバランスシート拡大に係る状況が異なり、必ずしも当時のような相場の急落があるとは言えないだろう。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大は気候変動リスクという新たな状況に起因している面もあろう。2019年の世界の平均気温が観測史上2番目に高かったことが世界気象機関より1/15に発表され、地球温暖化の進展が裏付けられた。平均気温が上昇することで洪水や干ばつの頻度が増すと言われる。洪水後の水の衛生状態の悪化、および水が使えないための不衛生により、どちらの場合も感染症が流行する可能性に繋がる。今後も同様の感染症が発生するリスクは高まっているのかも知れない。ASF(アフリカ豚コレラ)のように家畜に流行して世界経済に大きな影響を与えることもあり得よう。
  • 2019/10-12月期決算では、テキサス・インスツルメンツTXNインテルINTCなどの半導体関連やIBMIBMなどIT関連企業の業績見通しは概ね良好だった。1/27週に発表される主要企業決算に期待がかかる。1/29にはFOMC声明発表もあり、悪材料への株式市場の抵抗力が試される局面であろうか。

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(1/24現在)

■主な企業決算の予定

●1月28日(火):ストライカー、ザイリンクス、スターバックス、WRバークレー、マキシム・インテグレーテッド・プロダクツ、エクイティ・レジデンシャル、CHロビンソン・ワールドワイド、アップルアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、イーベイ、ボストン・プロパティーズ、NVR、Xerox Holdings Corp、ニューコア、パッカー、ペンテア、ユナイテッド・テクノロジーズ、ファイザー、A.O.スミス、ハーレーダビッドソン、3MHCAヘルスケア、マコーミック、パルトグループ、アラスカ・エア・グループ、ロッキード・マーチン

●1月29日(水):モンデリーズ・インターナショナル、ホロジック、ラムリサーチ、パッケージング・コープ・オブ・アメリカ、サービスナウ、アライン・テクノロジー、ミッド・アメリカ・アパートメント・コミュニティーズ、フェイスブックイルミナ、コルボ、アメリプライズ・ファイナンシャル、フォーチュン・ブランズ・ホーム&セキュリティ、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドマイクロソフトユナイテッド・レンタルズ、バリアンメディカルシステムズ、ラスベガスサンズ、ノーフォーク・サザン、ナスダック、インベスコ、エイブリィ・デニソン、Dow Inc、プログレッシブ・コープ、ゼネラル・エレクトリック(GE)、コーニング、マスターカードマクドナルド、ヘス、AT&T、ローリンズ、スタンレー・ブラック・アンド・デッカー、ゼネラル・ダイナミクスロックウェル・オートメーション、アンセム、オートマチック・データ・プロセシング(ADP)、ボーイング、テキストロン、マラソン・ペトロリアム、ティー・ロウ・プライス・グループ、TEコネクティビティ

●1月30日(木):アパートメント・インベストメント&マネジメント、イーストマン・ケミカル、エドワーズライフサイエンス、レスメド、エレクトロニック・アーツ、アーサー・J・ギャラガー、アムジェン、ビザウエスタンデジタル、セラニーズ、バーテックス・ファーマシューティカルズ、ベライゾン・コミュニケーションズユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)、レイセオン、ドーバー、WWグレンジャー、バレロ・エナジー、ノースロップ・グラマン、インターナショナル・ペーパー、トラクター・サプライ、ダナハー、アメリソースバーゲン、エクセルエナジー、ローパーテクノロジーズ、ハーシー、クエスト・ダイアグノスティクス、シャーウィン・ウィリアムズ、マーシュ・アンド・マクレナン、サーモフィッシャーサイエンティフィック、アライアンス・データ・システムズ、パーカー・ハネフィン、ウエストロック、デュポン・ド・ヌムール、MSCIコカ・コーラ、アプティブ、トゥルイスト・ファイナンシャル、アレクシオン・ファーマシューティカルズ、アマゾン・ドット・コム、CMSエナジー、アイデックス、バイオジェンアルトリア・グループイーライリリー

●1月31日(金):イリノイ・ツール・ワークス、チャーター・コミュニケーションズ、キャタピラーエクソンモービル、チャーチ・アンド・ドワイト、ウェアーハウザー、エーオンシェブロン、ジョンソンコントロールズインターナショナル、アイデックスラボラトリーズ、ライオンデルバセル・インダストリーズ、ハネウェルインターナショナルコルゲート・パルモリーブ

●2月3日(月):アルファベット、シスコ、レゲット・アンド・ブラット、ハートフォード・フィナンシャル・サービシズ・グル―

■主要イベントの予定

●1月28日(火)

・FOMC(29日まで)、議会予算局(CBO)経済・財政 見通し

・耐久財受注(12月)、主要20都市住宅価格指数(11月)、消費者信頼感指数(1)

●1月29日(水)

FOMC声明発表パウエルFRB議長記者会見

・ゴールドマン・サックス・G、初の投資家デー開催(ニューヨーク)

・卸売在庫(12月)、中古住宅販売成約指数(12月)

●1月30日(木)

GDP (4Q)、新規失業保険申請件数 (1月25日終了週)

●1月31日(金)

個人所得・支出 (12)、雇用コスト指数 (4Q)、ミシガン大学消費者マインド指数 (1)

●2月3日(月)

ISM製造業景況指数(1)、建設支出(12月)、マークイット製造業PMI(1月)

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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