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上値の重い展開が続くドル円 / ドル円と豪ドル/米ドルのチャートポイント

今日のポイント:『米ドル安vs円安の戦いは米ドル安優勢となっている。ドル円は上値が重い。今日も米国市場にらみの展開となろう。豪ドル相場は株式との相関性が高い。ドル円と豪ドル/米ドルのチャートポイントについて』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。

Source: Bloomberg Source: Bloomberg

上値の重い展開が続くドル円

昨日の米国株市場は続伸し、ダウ平均は初の3万ドル台に到達した。一方、S&P500指数とナスダック総合指数も上昇トレンドを維持した。

米債市場では、リスク選好相場を背景に米長期金利(以下では米金利)が小幅に上昇した。

米国市場で株高と金利の上昇が同時に発生したことで、外為市場では欧州タイムからNYタイム序盤にかけて米ドル買い優勢となった。しかし、その後は米株高の進行がリスク性の高い通貨の買い圧力を強めたことで、米ドル安優勢へと転じた。

株高は円安の圧力も強めたが、ドル円が小幅に下落したことを考えるならば、米ドル安の圧力が円安の圧力をわずかに上回った。

『米株高/金利の上昇』でも105円すらトライできずにいる状況を考えるならば、ドル円は緩やかな下落トレンドの継続を意識する展開が続こう。

米ドル相場のパフォーマンチャート

米ドル相場のパフォーマンチャート

ドル円のチャートポイント

フィボナッチ・プロジェクション(青ライン)で昨日のドル円の動向を確認すると、61.8%の水準104.72レベルで見事に上値が抑制されていることがわかる。

本日の米国市場でも株高と米金利の上昇が同時に発生する場合は、104.72前後(昨日高値104.75レベル)の攻防が焦点となろう。104.70台を完全に突破する展開となれば、105.00を視野に上昇幅の拡大を予想する。

一方、下値の水準も同じくフィボナッチ・プロジェクション(赤ライン)での攻防を注視したい。

現在は、上値と同じく61.8%(104.43レベル)での攻防となっている。明日は感謝祭(サンクスギビングデー)で米国市場が休場となる。金曜日に休みを取り、連休とする市場参加者も多くいるだろう。このため本日の米株は、利益確定の売りに圧される可能性がある。

米株が反落する場合、米金利も低下することが予想される。米国市場が『株安/金利低下』の展開となれば、ドル円100.0%の水準104.24、もしくは161.8%の水準103.93(104.00前後)まで反落する展開を想定したい。

ドル円のチャート

ドル円のチャート

レンジをブレイクした豪ドル/米ドル 次の焦点は?

ユーロドルは、レジスタンスポイントの1.19レベルで上値の重い展開が続いている。

対照的に豪ドルは、対米ドルでレジスタンスポイント0.7340を大陽線で上方にブレイクした

この違いは株式との相関性にある。11月以降、世界的に株高トレンドが進行しているが、この動きとユーロドルとの相関係数は0.35と低い。対照的に豪ドル/米ドルと株高のそれは0.79と高い。つまり、豪ドル/米ドルは株高トレンドの影響を受けやすい通貨ペアであることがわかる。

今後の焦点は、0.7340がレジスタンスからサポートのポイントへ転換するかどうか?この点にあろう。

株高トレンドが続いていることを考えるならば、0.7340レベルの維持は米金利の動向次第となろう。

米金利が1%未満で推移し続ける場合、豪ドル/米ドルは0.7340を維持する可能性が高まろう。このケースが散見されるならば、9月の高値0.7413を視野に上昇幅の拡大を予想する。

一方、0.7340のブレイクが『だまし』の場合は、0.70-0.7340のレンジ相場が続くと予想する。

豪ドル/米ドルのチャート

豪ドル/米ドルのチャート

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